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開幕9連勝でポストシーズン進出を逃したチームはあるのか。レイズはここまで9勝0敗

宇根夏樹ベースボール・ライター
ワンダー・フランコ(左)とブレイディ・ウィリアムズ Apr 9, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月9日、タンパベイ・レイズは、11対0でオークランド・アスレティックスを下し、開幕からの連勝を9に伸ばした。

 ナ・リーグとア・リーグにおいて、開幕9連勝を記録したのは、見落としがなければ、レイズが13チーム目だ。その前の12チームのうち、半数の6チームは10連勝以上。1982年のアトランタ・ブレーブスと1987年のミルウォーキー・ブルワーズは、13連勝を記録した。

 ただ、12チーム中6チームは、その年のポストシーズンに進むことができなかった。直近のチーム、2003年のカンザスシティ・ロイヤルズは、ア・リーグ中地区の3位に終わった。

筆者作成
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 開幕9連勝を記録しても、シーズンはまだ始まったばかりだ。20年前のロイヤルズは、10試合目以降の153試合で、74勝79敗と負け越した。

 とはいえ、シーズン勝率.500未満のチームはなく、勝率.515以下も、1966年のクリーブランド・インディアンズ(.500)と2003年のロイヤルズ(.512)の2チームだ。あとの10チームは、勝率.545以上を記録している。

 昨年のポストシーズンに進出したチームのなかで、最も勝率が低かったのは、ナ・リーグが.537のフィラデルフィア・フィリーズ、ア・リーグは.531のレイズだった。両チームとも、ワイルドカードの3番手に位置した。

 なお、今シーズンのレイズは、ここまでの9試合のいずれも、4点差以上で勝っている。オプタ・スタッツなどによると、このストリークは、1884年のセントルイス・マルーンズに次ぐという。マルーンズは、開幕から13試合続けて4点差以上の勝利。点差を問わなければ、開幕20連勝を記録した。にもかかわらず、上のリストに含めていないのは、ナ・リーグでもア・リーグでもなく、ユニオン・アソシエーションに属していたのが理由だ。

 レイズは、ここから、4月10日~13日にボストン・レッドソックスと4試合、14日~16日にトロント・ブルージェイズと3試合、17日~19日にシンシナティ・レッズと3試合を行う。レッドソックスをスウィープすると、開幕からの連勝は13となり、ナ・リーグとア・リーグの最長記録に並ぶ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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