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【JAZZ LIVE】山下洋輔ニューヨーク・トリオ/コンサート・ツアー2015

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、山下洋輔ニューヨーク・トリオのコンサート・ツアー2015です。

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山下洋輔ニューヨーク・トリオ コンサート・ツアー2015
山下洋輔ニューヨーク・トリオ コンサート・ツアー2015

結成27周年を迎えた現代ジャズ・シーン最高峰のトリオが、2年ぶりに日本のコンサート・ツアーを敢行する。

1970年代から80年代にかけて、インプロヴィゼーションのひとつの極地に到達し、世界を震撼させた“山下洋輔トリオ”。その解散によって“トリオ・ロス”に陥っていた人たちを輩出した山下洋輔が、再びトリオを結成するというニュースを聞いて、どれだけの人が歓喜しただろうか。

山下洋輔ニューヨーク・トリオのすばらしさが、四半世紀のその歴史をメンバー・チェンジせずに積み重ねてきたことによっても生み出されているのは、実は意外に触れられていないかもしれない。

新鮮であることの裏返しでどんなハプニングが起こせるのか?

ジャズ、とくにインプロヴィゼーショナルなプレイに関しては、“一期一会”的なパフォーマンスを重視する傾向が強いので、ほとんどゲストを入れずにこれだけの長い期間(常にというわけではないとしても)活動をしているというのは、「どんだけそれぞれの懐が深いんだ!」もしくは「どんだけガマン強いんだ!」のどちらかしかないに違いない。いや、“ガマン”は芸術にとって香辛料にはなってもメインの素材にはならないだろう。

となれば、この山下洋輔ニューヨーク・トリオは、前人未踏の熟成されたトリオ・インプロヴィゼーションの世界を開拓し続けていることになる。

それは“前人未踏”であるだけに、ここで説明することは難しい。

ということは、ライヴを観て体験するしかないわけだ……。

と、予告Videoを観たら、スペシャル・ビッグバンドでやった「新世界から」や、バッハ、ヒット・メドレーなど盛りだくさんな内容らしい。

では、行ってきます!

●公演概要

山下洋輔ニューヨーク・トリオ コンサート・ツアー2015

出演:山下洋輔(ピアノ)、セシル・マクビー(ベース)、フェローン・アクラフ(ドラム)

10月19日(月) 開場18:30/開演19:00

会場:文化総合センター大和田さくらホール(東京・渋谷)

10月21日(水) 開演19:00

会場:ポルテシアター(静岡・浜松)

10月22日(木) 開演19:00

会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(兵庫・西宮)

10月23日(金) 開場18:00/開演19:30

会場:阿佐ヶ谷神明宮(東京・阿佐ヶ谷ジャズストリート2015)

10月24日(土) 開演19:30

10月25日(日) 開演19:00

会場:ライブスポットRAG(京都)

10月27日(火) 開演19:30

会場:桜座(山梨・甲府)

10月28日(水) 開演19:00

会場:須坂文化会館メセナホール(長野・須坂)

10月29日(木) 1st 開演18:30/2nd 開演21:15

会場:名古屋ブルーノート(名古屋)

10月30日(金) 開演18:30

会場:御殿場市民会館(静岡・御殿場)

11月1日(日) 1st 開演16:30/2nd 19:30

会場:モーション・ブルー・ヨコハマ(横浜)

♪山下洋輔 ニューヨークトリオ 京都RAG 公演 告知インタビュー

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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