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14日のスーパームーンは多くの所で雲隠れ!?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
東京で見られたスーパームーン(2015年9月28日)(写真:アフロ)

スーパームーンとは?

一般に、地球と月との距離は約38万キロメートルと言われています。

ただし、これはあくまでも平均してのもので、月は地球の周りを楕円を描きながら回っているため、地球からみて最も近い位置と最も遠い位置が存在します。

最も近くなった時の距離は約35万6千キロメートル、最も遠くなった時の距離は約40万6千キロメートルで、このうち最も近くなった時に満月となった月を俗に「スーパームーン」と呼んでいるのです。

簡単に言えば、満月となった月が地球に最も近付いた時とも言えるでしょう。

ただしこの定義はなかなか難しいものです。

スーパームーンは一番小さい満月よりも直径で約14%大きく、面積で30%も大きく見えるとのことで、 私もこのスーパームーンを過去に何度か見たことがありますが、ひと目見て大きな満月だとわかるほどです。

小さい満月とスーパームーンとの比較は国立天文台のHPを見てもらうと分かりやすいと思います。

今年のスーパームーンは11月14日(月)

今年の満月は月毎に12回ありますが、11月14日(月)の満月が今年最大で、いわゆるスーパームーンとなります。

この日、月が地球に最も近付くのは20時21分で、月と地球との距離は約35万6千キロメートルまで接近する計算です。

その後22時52分に満月の瞬間を迎えます。 満月の瞬間とは、太陽、地球、月がほぼ一直線上に並んだ状態の時です。

満月の瞬間は全国どこでも同じなのですが、地平線から月が昇ってくる月の出の時刻は地域によって1時間程度差があります。

11月14日(月)の月の出の時刻は以下の通りです。

根室  16時04分

札幌  16時22分

青森  16時28分

仙台  16時32分

東京  16時40分

新潟  16時40分

名古屋 16時53分

大阪  16時59分

高知  17時09分

広島  17時12分

福岡  17時22分

鹿児島 17時24分

那覇  17時42分

このように東ほど、また北ほど早めに月の出を迎えますが、満月の瞬間となる夜遅く(22時52分)には各地でかなり高い位置に月が昇っていますので、晴れてさえいれば、ほぼ同じような条件でスーパームーンが楽しめることになります。

スーパームーンの天気は?

肝心のお天気なのですが、ちょうど低気圧や前線が日本付近に接近、あるいは通過するタイミングと重なってしまうため、ちょっと残念な予報となっています。

スーパームーンの夕方の天気(12日現在)
スーパームーンの夕方の天気(12日現在)

スーパームーンが地平線から昇ってくる時間ですが、東北地方で晴れる所が多くなるものの、その他の各地は雲に覆われ、東海~九州にかけては太平洋側ほど雨が降る予想です。関東も雲が多めですが、まだ月がぼんやりと見える可能性もあります。

スーパームーンの夜の天気(12日現在)
スーパームーンの夜の天気(12日現在)

月がだんだん高くなってくる夜の天気は、やはり東北地方で晴れ間が多いものの、その他の各地はおおむね雲に覆われる予想です。

関東~九州は所々で雨が降り、北海道では雪になる所もあるでしょう。

スーパームーンの夜遅くの天気(12日現在)
スーパームーンの夜遅くの天気(12日現在)

さらに満月の瞬間を迎える夜遅くの天気も、東北地方で晴れ間がある他は、厚い雲に覆われ、所々で雨が降る予想です。

なお、見づらいのですが、沖縄や奄美など南西諸島では、夕方~夜遅くにかけて、最も晴れる可能性が高くなっています。

このように12日現在の予報では、スーパームーンは雲隠れという所が多くなりそうですが、低気圧や前線の動き次第ではチャンスが増える可能性もあります。

最新の予報に期待しましょう。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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