最近ではテレビ（地上波）でもポイントサイトを扱う番組が出てきました。ポイントサイトを使ってポイ活（ポイントを貯めて使う）というものですね。とはいえ、テレビでされた説明だけではポイントサイトの仕組みを理解するのは難しいかもしれません。

今回はポイントサイト歴10年以上の経験のある私がポイントサイトの仕組みや活用方法、それに利用する上での注意点をまとめていきたいと思います。

ポイントサイトの仕組みを理解しよう

ポイントサイトというのは、広告をしたい企業と、ポイントを貯めたい消費者（ユーザー）をポイントを通じてつなげる仕組みを提供しているWEBサービスです。

ネット広告の一つに「アフィリエイト広告（成果報酬広告）」というものがあります。この成果報酬広告の仕組みを利用したものがポイントサイトです。

テレビでも代表例として紹介されていた「クレジットカード」を例に挙げたいと思います。

カード会社はクレジットカードを多くの方に作っていただきたいと考えています。そのため広告を出します。その会社は1名の新規獲得のために5000円までなら広告費を出してよいと考えているとします。

通常のネット広告（テレビや雑誌を含む）のお金の流れ

カード会社は1枚の新規契約（カード発行）で5000円という広告を出します。
この広告はネットの広告代理店を通じてネットメディアなどに掲載されます。そして広告を経由して実際にカードが作られるとカード会社は広告をしてくれたメディアに対して5000円を支払うという仕組みになっています。

広告主→5000円→ネットメディア

というお金の流れになります。ネットメディアは自社のWEBサイトなどに広告を掲載してその対価として広告料を受け取るという形になっています。この仕組みはネットメディアに限らず、雑誌でも新聞でもテレビでも同じようなものですね。

ポイントサイトのお金（ポイント）の流れ

ポイントサイトの場合は少しだけ違います。
広告主がいて、同じ条件で5000円/件の広告を出したとします。

この時、ポイントサイトは自社サイト（ポイントサイト）に対して○○クレジットカードの広告という形で広告を掲載します。ここまでは他のネットメディアと同じですね。

普通のWEBメディアはコンテンツを提供して、枠外などに広告としてバナーなどを付けることが多いのですが、ポイントサイトの場合はこの広告自体がコンテンツになっています。

ポイントサイトでは、「うちのサイトを経由してカードを作ってくれたら4000円分のポイントをユーザーに還元する」ということを謳っているのです。そして、実際にユーザーがこのクレジットカードの広告をクリックしてカードをつくる（広告主が指定した条件を満たす）と、ポイントがもらえるのです。

広告主→5000円→ポイントサイト→4000円（ポイント）→ユーザー

と、こんな感じになるわけです。

つまり、ポイントサイトは広告自体がコンテンツでユーザーが広告主の指定する行動をとることでポイント還元を受けられるサイトということになります。

ポイントサイトは稼げるって本当？

本当でもあり、間違ってもいます。

まず、ポイントサイトは前述のように、広告費の一部をもらうという取り組みになります。そのため、広告単価の高いポイントサイトを案件を利用すれば数万単位のポイントを獲得すること自体はできるでしょう。

• クレジットカード
• 不動産投資
• 暗号資産
• FX

などのジャンルの旬の広告案件（ポイントサイト案件）をうまく利用すれば数万円単位のポイントを獲得するのは無理ではないです。
参考：高還元のポイ活案件のまとめ。今、活用すべき一撃高額ポイント案件
※外部リンク

ただ、テレビや雑誌、ネット広告などでセンセーショナルに語られるポイントサイトで毎月数十万～数百万円みたいな稼ぎについては普通は無理です。こうした大きな金額を稼いでいるのはごく一部のインフルエンサーだけで、そのインフルエンサーも情報を発信することによる「広告料」によって達成しているわけです。

ユーザーの立場ならポイントサイトを経由する方がお得

普通にしていて毎月数十万とかを獲得するのは無理ですが、ネット通販を利用していたり、ネットで何か申し込みをしたりしているのであれば、ポイントサイトを使って損はないです。

普通にWEBメディアで広告をクリックしてもショッピングを利用しても1円ももらえませんが、ポイントサイト経由ならいくばくかの還元を受けることができるからです。

たとえば、楽天市場を例にあげるとします。
楽天市場はポイントサイトの中でもメイン級の存在です。ポイントサイト経由なら0.5％～1.0％くらいのポイント還元があります。

楽天市場ではお買い物をすることで1％～のポイント還元をもともと受けることができるようになっています。ですが、ポイントサイトを経由することでポイントの二重取りができるようになります。

ポイントサイトを経由しない場合
・楽天市場のお買い物ポイント還元：1％

ポイントサイトを経由する場合
・ポイントサイトのポイント還元：1％
・楽天市場のお買い物ポイント還元：1％

と、こうなります。

ポイントサイトって危険じゃないの？

ポイントサイトの危険性について気にされる方も多いと思います。実際のところ、中には詐欺的なサイトがあるのも事実です。

そもそも、ポイントサイトというのは簡単に作れます。そして今は見た目きれいなサイトというのも簡単に作れてしまいます。なので、ポイントサイトを装って、ユーザーに登録だけさせて実際には還元をしない（実質させない）という詐欺サイトも少なからず存在しています。

そのため、以下の2つを満たすポイントサイトを利用しましょう。

• 運営実績があり、運営会社に社会的信用があること
• ユーザーへの還元姿勢が高く、還元に積極的であること

運営実績があり、運営会社に社会的信用があること

実績はあるに越したことがありません。
また、運営会社の規模間や信用も確認しておきたいところです。信用というのを外部から確認するのは難しいところもありますが、そこそこの規模であることは求めたいところです。

上場企業であったり、上場企業の子会社であるというようなケースであれば、そこそこ信用できるでしょう。また、プライバシーマークを取得しているなどの点も評価材料になるでしょう。

逆に会社概要がなかったり、あってもほとんど情報が見つからないというようなケースは避けるべきです。

ユーザーへの還元姿勢が高く、還元に積極的であること

もう一つはユーザーへの還元姿勢です。
ポイントサイトからの還元は一定ではありません。ポイントサイトによって差があります。個別名は差し控えますが、某Rカードの2021年11月17日時点の還元額は以下のようになっていました（年会費無料のクレジットカードの作成）

• M社：11000円（ポイント）
• H社：10000円（ポイント）
• P社：9000円（ポイント）
• K社：6000円（ポイント）
• C社：5000円（ポイント）
• W社：4600円（ポイント）
• G社：4000円（ポイント）
• E社：1600円（ポイント）
• S社：381円（ポイント）

と、こんな感じでバラバラです。この差は各ポイントサイトのユーザーに対する還元姿勢や、その会社が広告主に対してどれくらいの影響力※を持っているかの違いでもあります。

このほか、ポイントの有効期限の長さや交換のしやすさ（最低交換レートの低さ）なども重視したいところです。このあたり、どこを選ぶべきか？という点については私の視点で比較した記事がこちらになります。

参考：ポイントサイトの仕組みと私が活用しているポイントサイトの特徴を比較
※外部リンク

あくまでも、私の判断ではありますが、ポイ活歴は10年以上ある経験者としての視点なので大きく外してはしていないはずです。あとは、実際にポイントサイトを利用していく中で自分のお気に入りが出てくると思いますので、まずはこのド定番から使うと良いでしょう。

メールアドレスはフリーアドレス（サブのアドレス）を登録しよう

ちなみに、ポイントサイトに会員登録をする際はメールアドレスを普段使っているメインのものではなく、ポイントサイト用または重要度の低いサブのアドレスを登録するようにしましょう。そこそこのメールが届くようになりますので、メインの連絡用のメールアドレスにすると大切なメールが埋もれてしまう恐れがあります。

ポイントサイトをうまく活用すればリテラシーも上がる

ポイントサイトを利用するようなポイ活を「こすい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。それは否定しません。ですが、ネットリテラシーやお金に関する知識を身に着けていく上でポイ活というのは実は侮れなかったりします。

上記は私が実施したアンケートです。
公的機関が実施したお金関する知識のクイズですが、ポイ活をよく利用する人の正解率は平均を大幅に上回るというものでした。

個人的にはまずやってみることが大切だと思っています。やってみて、自分には合わないというのであればやめればよいだけだと思います。