台風6号はUターンした後どこへ向かうのか?かなり不確実な状況
沖縄は最大瞬間風速65メートルの烈風に厳戒
台風6号は大型で非常に強い勢力に発達し、沖縄本島に接近しています。きょう8月1日(火)午後3時現在、中心気圧930hPa、最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートルの強力な台風となっています。
すでに沖縄本島は台風の暴風域に入っていて、最大瞬間風速が30メートルを超えてきていますが、沖縄本島へ最も近づくのはあす2日(水)未明から朝にかけてとみられます。予想される最大瞬間風速は65メートルで、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風の吹く所がある見込みです。風が強まる前に頑丈な建物の中に移動し、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要です。(気象庁の情報)
なお台風6号は沖縄本島の南を通過し、あさって3日(木)にかけて先島諸島の北の海上を西進した後、動きが遅くなり、4日(金)以降はUターンするように、東シナ海を東寄りに進む予想です。予報円の真ん中を進むと、6日(日)午後3時には東シナ海のほぼ真ん中に位置する予想です。ただこのあたりから、北へ進むのか、東へ進むのか、あるいはまた西へ進むのか、何とも予想がばらついている状況です。
新たに発生する可能性のある熱帯擾乱の影響も?
タイトル画像をみると、台風6号の南東側にもまとまった雲域が発生していて、この雲域が今後、台風6号の進路に大きな影響を与える可能性があります。上図はアンサンブル予報の一部を抜粋したものですが、この雲域が北上しつつ、週末にかけて、新たな熱帯擾乱(ねったいじょうらん)として顕在化する可能性があります。
そして、この熱帯擾乱に引っ張られるように台風6号が西日本の南海上まで東進してくるような計算も多くあり、今後は、本州付近の太平洋高気圧やこの新たに発生する可能性のある熱帯擾乱などが複雑に絡み合い、台風6号の進路が最終的に決定されるのかもしれません。気象庁の予報円と大きく異なる進路を計算しているモデルも多くなっていて、今後も気象庁の予報円が大きく変わる可能性も否定できない状況です。
台風の中心が予報円の中に入る確率は70%です。つまり30%は予報円から外れる可能性もあるということで、今後も常に最新の予報円をチェックしていただきたいと思います。
沖縄は長期間の大荒れ、西日本や北海道も大雨のおそれ
沖縄は動きが遅く、しかも大型で勢力の強い台風6号の影響で、週末まで長期間の大荒れに見舞われるおそれがあります。沖縄本島ではあさって3日(木)には暴風域を抜けそうですが、その後も週末にかけて、ずっと強風域に巻き込まれたままとなるおそれがあり、空や海の便などに多大な影響が生じるかもしれません。
また鹿児島や高知など西日本の太平洋側でも南からの湿った空気の影響で、あさって以降は断続的に雨が降り、来週にかけて、雨量が増える心配があります。さらに北海道は顕在化する前線の影響で、あさってから週末にかけて強い雨や激しい雨が降り、警報級の大雨が続くおそれがあります。
今週いっぱいは猛暑、来週も高温傾向は続く
きょう8月1日(火)も大阪府枚方で39.0度まで上がるなど、東海や北陸から九州にかけては猛烈な暑さとなり、全国の猛暑日の地点数は154地点に達しました。(午後4時20分まで)
一方、上空の寒気の影響で雷雲が発達した関東地方では、千葉県の一部で猛暑日となった程度で、東京都心の最高気温は33.2度となり、雷雨となった昼過ぎには22.2度まで下がるなど、久しぶりに空気に涼しさが感じられました。
ただあす2日(水)以降は、関東でも再び猛暑が復活する見込みで、熊谷では38度が予想されています。週末にかけてもう一度、広範囲の猛暑となった後、来週は猛暑がやや和らぎますが、高温傾向は続く見込みです。また来週の気温予想は台風6号の進路如何で、もっと高くなる可能性もある一方、もっと低くなる可能性もある状態です。