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【富士川町】住民の活動が実った情熱の赤い調味料

おがわひでいち地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市など)

立て続けに平林地区の記事になってしまいますが、それだけ情報が多く物語が多い地域でもあります。一度でご紹介しきれないので、ついつい連投になってしまいした。

今回は、平林地区に降って湧いた騒動を発端として生まれた調味料のご紹介です。

写真は記事中の土地ではなくイメージです
写真は記事中の土地ではなくイメージです

富士川町の平林地区には、かつて遊休農地に小規模太陽光発電施設の計画があり、白紙撤回された経緯があります。住民の方々の他、多くの人々の協力もあって開発は中止されたのですが、その時の活動の一環として遊休農地を活用したトマト栽培と加工食品の開発がありました。

元々、平林地区は大玉トマトの露地栽培が盛んだったのですが、近年後継者不足もあって遊休農地が増えてきてしまったようです。日当たりの良い山間部の斜面が、開発業者の目にとまっったのでしょう。

平林の大玉トマト
平林の大玉トマト

地元住民と協力者の努力の結果、開発は白紙撤回されましたが、元々の土地は再び農地に戻すのに時間がかかるので、周辺の遊休農地を借りての無農薬大玉トマトの栽培が始まりました。

良い出来のトマトは生食用として販売。加工食品として使うトマトは、地域の農家の出荷できない規格外品を活用することになりました。

開発の結果、出来上がった商品が「トマトハリッサ」です。規格外なだけで味は濃厚な平林のトマト。平林産の唐辛子や玉ねぎや、様々なスパイスを合わせて作った万能調味料になりました。

使い方は、直接食品につけて食べる他、酢の物に足したり炒め物に使ったりと正しく万能調味料。筆者はカップ麺を食べる際に少し足して味変を楽しんでいます。本当、トマトの味が濃厚で、分量間違えると味がトマトに支配されてしまうほどです(笑)

富士川町では、前回ご紹介した「みさき耕舎」で取り扱っています。元々大量生産ではないので数に限りがありますので、お買い求めになるならお早めに。

平林地区を見下ろしながら
平林地区を見下ろしながら

正直、トマトハリッサの開発には物語がありすぎて、記事にするにも正しく伝えられないと申し訳ない思いもあったのですが、せっかくの機会ですので広く地元の方々に知っていただきたく、今回ご紹介させていただきました。

調味料としての味わい以上に開発話が濃厚なトマトハリッサ。機会があれば是非一度味わってみてください。トマト好きには堪らない調味料です。

【トマトハリッサ】
原材料名:トマト、米油、玉ねぎ、レモン汁、ニンニク、香辛料、神宝塩、唐辛子
内容量:40ml
価格:540円
販売者・問い合わせ先:山梨県南巨摩郡富士川町平林1307 
           ヤマテラス 代表 上鶴恵子
           電話 090-1105-2788
取扱店:平林交流の里【みさき耕舎】

地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市など)

本業の傍ら写真家としても活動しています。南アルプス市を中心に、北杜市、韮崎市、西八代郡(市川三郷町)、南巨摩郡(富士川町、早川町、身延町、南部町)を担当しています。地元の皆さんが「出かけたい」「誇りに思う」と言えるような、また他の地域の人からも注目してもらえる記事をお届けできるように頑張ります。

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