子供が使うインターネット利用機器としてのゲーム機は専用か保護者と共用か(2020年公開版)
子供達がインターネット利用端末として使っている携帯ゲーム機や据置型ゲーム機は、果たして子供専用のものなのだろうか、それとも保護者との共用のものなのだろうか。その実情を内閣府が2020年4月に報告書を発表した「令和元年度青少年のインターネット利用環境実態調査」(※)の内容から確認する。
次に示すのはインターネット利用機器として使っている携帯ゲーム機における専用・共用実情。例えば総数では自分専用の値が63.5%と出ているので、小中高校生で携帯ゲーム機を使ってインターネットを利用している人のうち63.5%は、その携帯ゲーム機を自分専用のものとしていることになる。なおインターネットを利用せずに家庭用ゲーム機を使うケースもあるため、この値がそのまま家庭用ゲーム機全体としての、専用・共用実情を示すわけではないことに注意が必要となる。
総数では63.5%が自分専用、8.4%が保護者と共用、26.2%が兄弟姉妹と共用。保護者は遊ぶつもりは無いが、兄弟姉妹がいる場合は1人1台ずつ持たせる場合もあれば、共用で1台を与える場合も多々あるという次第。
男女別ではおおよそ男子の方が自分専用の割合は高く、女子はその分兄弟姉妹との共用割合が高いものとなる。他の調査結果などで女子は家庭用ゲーム機にはあまり関心を持たないとの結果も出ていることから、共用とはいえ、男子の兄弟が主な持ち主で、女子は遊びたい時に貸してもらうような状況なのだろうか。また学校種類別では上になるに連れて自分専用の割合が高いものとなっていく。自分の小遣いから購入する場合も多くなってくるからかもしれない。
続いて据置型ゲーム機。
携帯ゲーム機と比べて保護者や兄弟姉妹と共用の割合が高い。これは据置型ゲーム機の特徴として機動力が低く事実上固定された状態での利用となることから、家族全体の共用物としての購入・利用の場合が多々ある結果と考えられる。もっともそのような場合、インターネットを利用したプライベートなやり取りは難しいものとなるだろう。
男女別では明確な形で男子の方が、学校種類別では上になるに連れて、自分専用の割合が高くなる。特に女子の場合、保護者との共用の値が男子と比べて明確に高い。携帯ゲーム機と比べて高度な利用ができることから、保護者の心配もひとしおなのだろうか。あるいは専用で購入する、買ってもらうほどにはゲームに関心が無いからなのかもしれない。
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※令和元年度青少年のインターネット利用環境実態調査
2020年1月10日から2月14日にかけて、2020年1月1日時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ5000人に対し、調査員による個別面接聴取法(保護者は訪問配布訪問回収法)で行われたもの。時間の調整ができない場合のみウェブ調査法(保護者は加えて郵送回収法)を併用している。有効回答数は青少年が3194人(うちウェブ経由は255人)、保護者は3384人(うちウェブ経由は115人、郵送回収法は41人)。
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