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SuperM 世界が熱狂、“K-POPのアベンジャーズ”の魅力「連合チームのシナジー効果を楽しんで」

田中久勝音楽&エンタメアナリスト
写真提供/ユニバーサルミュージック

1stフルアルバム『Super One』のリリースを記念した、オンライン・グローバル公開インタビューに世界中からメディアが参加

オンライン・グローバル公開インタビュー(9月25日)
オンライン・グローバル公開インタビュー(9月25日)

舞台は世界――世界中に多くのファンを持つK-POPグループ・SuperMが9月25日に、この日発売された初のフルアルバム『Super One』のリリースを記念したオンライン・グローバル公開インタビューを行った。日本を始め、アメリカ、韓国、中国、アジア各国などの世界中のメディアが参加し、“K-POPのアベンジャーズ”が放つ1stフルアルバムの内容に注目が集まった。

SM ENTERTAINMENT所属のグループから、7人のエースが集結したドリームチーム

テミン 2008年にSHINeeのメンバーとしてデビュー。その後ソロアーティストとしても成功し、優れたパフォーマーとして世界中で人気を集めている。
テミン 2008年にSHINeeのメンバーとしてデビュー。その後ソロアーティストとしても成功し、優れたパフォーマーとして世界中で人気を集めている。
カイ 2012年にEXOのメンバーとしてデビュー。メインパフォーマーとして活躍し、独自のスタイルとカリスマ性に満ちた力強いパフォーマンスは圧倒的。
カイ 2012年にEXOのメンバーとしてデビュー。メインパフォーマーとして活躍し、独自のスタイルとカリスマ性に満ちた力強いパフォーマンスは圧倒的。
ペクヒョン 2012年にEXOのメンバーとしてデビュー。メインパフォーマーとして活躍し、独自のスタイルとカリスマ性に満ちた力強いパフォーマンスは圧倒的。
ペクヒョン 2012年にEXOのメンバーとしてデビュー。メインパフォーマーとして活躍し、独自のスタイルとカリスマ性に満ちた力強いパフォーマンスは圧倒的。

SuperMは東方神起、少女時代、SUPER JUNIORなど、アジアを代表するスーパーグループを次々と輩出してきたSM ENTERTAINMENTが、アメリカ「Capitol Music Group」とタッグを組んだグローバル・プロジェクトだ。同事務所に所属する「SHINee」からテミン、「EXO」からベクヒョンとカイ、「NCT 127」からテヨンとマーク、中国のグループ「WayV」からルーカスとテンという、歌もダンスもポテンシャルが高いメンバーが揃う各グループから、7人の“エース”が集結したドリームチーム、まさにアベンジャーズだ。ちなみに、デビュー曲の「Jopping」では、イントロに『アベンジャーズ』シリーズのテーマ曲をサンプリングしている。

昨年10月にリリースした1stミニアルバム『SuperM』が、アジアのアーティストとして初となるデビューアルバムでの「Billboard 200」で1位を獲得

テヨン 2016年にNCT 127のメンバーとしてデビュー。比類なきダンススキルを兼ね備えたラッパーとして知られる。
テヨン 2016年にNCT 127のメンバーとしてデビュー。比類なきダンススキルを兼ね備えたラッパーとして知られる。

昨年10月にリリースした1stミニアルバム『SuperM』は、アジアのアーティストとして初となるデビューアルバムでの「Billboard 200」で1位を獲得。同時に同チャートの8部門で1位を獲得し、大きな注目を集めた。「メンバーそれぞれが違う活動の経験やノウハウがあって、それをベースにSuperMとしてまた違うカラーを見せられる連合チームです。その中でケミストリーやシナジー効果を楽しんでいただけたと思います」(テヨン)。

マーク 2016年にNCT 127のメンバーとしてデビュー。マルチな才能を持つアーティストであり、ラップの作詞もするトップレベルのパフォーマーである。
マーク 2016年にNCT 127のメンバーとしてデビュー。マルチな才能を持つアーティストであり、ラップの作詞もするトップレベルのパフォーマーである。

そんな中、去年から今年にかけて北米やメキシコ、イギリス、フランスを周るワールドツアー『We Are The Future Live』を行い全公演ソールドアウトという盛況ぶりだった。コロナ禍の中4月にはWHO(世界保健機構)とGlobal Citizenが主催し、レディー・ガガのキュレーションで開催された『One World: Together At Home』チャリティーコンサートに、K-POPアーティストを代表して出演。さらにAR技術を取り入れたライヴシリーズ『Beyond LIVE』の初回公演に出演し、全世界109カ国から視聴者が集まった。そして世界中からの注目度が高まる中、フルアルバムの発表が待たれていた。

「色々なチームから集まった7人が、このフルアルバムでひとつになり、どんなシナジー効果が出るのか、見せたい」(ペクヒョン)

1stっフルアルバム『Super One』(9月25日配信)
1stっフルアルバム『Super One』(9月25日配信)

1stフルアルバム『Super One』は9月25日に全世界同時に音源が公開された。タイトル曲「One (Monster & Infinity)」を始め、先行公開されているシングル「100」と「Tiger Inside」を含み、「僕たちはみんな特別(Super)な存在として、それぞれ(One)のパワーを持っており、僕たちが直面している大変さをひとつ(One)のパワーで、一緒に克服したいという“希望”を込めたアルバム。このアルバムでたくさんの“希望”を持って欲しい。僕たちは色々なチームから集まっているので、この初めてのフルアルバムでひとつになった姿を見せたいと思います。その時にどんなシナジー効果が出るのか、お見せしたいです」(カイ)という、ポジティブなメッセージが込められた、多彩なジャンルの音楽の、洗練された感性が際立つ15曲が詰まっている。「Super Mのカラーがどんなものか、たくさんの人にこの作品で確認してもらいたい。」(ベクヒョン)。

「『One(Monster & Infinity)』はアルバム収録曲「Monster」と「Infinity」をミックスした、ハイブリッドリミックス曲」(テミン)

テン 2019年にWayVのメンバーとしてデビュー。その完璧なダンススキルは広く愛され、圧倒的なエンターテイナーである。
テン 2019年にWayVのメンバーとしてデビュー。その完璧なダンススキルは広く愛され、圧倒的なエンターテイナーである。

タイトル曲「One(Monster & Infinity)」は、今回のアルバムの収録曲「Monster」と「Infinity」をミックスしたできあがった楽曲だ。オンラインソングキャンプにトライし、世界の5つの都市のソングライタ―が参加し、制作された。「この楽曲は、ハイブリッドリミックス曲です。強烈な個性のある2曲がひとつになって、シナジー効果を作ることができた。それぞれの曲と比べながらこの曲を聴いてもらえると、楽しめると思う」(テミン)。「Monster」についてルーカスは「怪物を連想させる強烈なエネルギーを感じられる曲。自分を怪物に例えて苦難と逆境を乗り超えていくという歌詞になっている」と語り、「Infinity」についてテヨンは「メンバーが大好きな曲。『Monster』と比べると明るい曲で、僕とマークのラップでスピーディーにスタートして、ベクヒョンさんとテミンさんのエネルギッシュな歌で、無限に突き進んでいくというサビの部分が際立っていると思う」と説明した。

ルーカス 2019年にWayVのメンバーとしてデビュー。魅力的なエンターテイナーとしてのみならず、多面的なパフォーマーとしても知られる。
ルーカス 2019年にWayVのメンバーとしてデビュー。魅力的なエンターテイナーとしてのみならず、多面的なパフォーマーとしても知られる。

「衝突と合体」をイメージしたという、パワフルでエネルギッシュなパフォーマンスが印象的な「One (Monster & Infinity)」のミュージックビデオについては、メンバーもこの日初めて観たと語り、「全シーンがハイライト」で、「一回踊るだけでも大変なくらい、本当に激しいダンス」(テヨン)、「コーラス部分での指を上と下に動かす振り付けは、上に上がり続けていくという意味を込めました」(ベクヒョン)と教えてくれた。

“K-POPのアベンジャーズ”が、マーベルとコラボレーションも発表

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SM ENTERTAINMENTは、以前からグローバルマーケットに向けた戦略に注力しており、2017年にデビューしたボーイズグループNCTはその典型で、メンバーは多国籍で、メンバーの制限がないという概念を取り入れ、インパクトを与えた。さらに同社はAI(人工知能)やキャラクタービジネスなど音楽という軸だけに止まらない、“未来のエンタメ”を標榜し、今回のオンライン会見の中でも、SuperMがマーベルとコラボレーションしたマーチャンダイズが、アメリカで販売されることが発表された。アメコミのヒーローのように描かれたメンバーのティザービジュアルも公開され、マークは「僕らがアメリカでデビューする際に『K-POPのアベンジャーズ』と紹介してくださったのですが、今回こうしてマーベルとコラボができて光栄です」とコメントしていた。

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世界を舞台に暴れまわるSuperMは“規格外”という言葉が似合う。アルバム『Supe One』にも、今まで感じたことがない感覚を与えてくれる“規格外”の音楽が詰まっている。「“レジェンド”と呼ばれたい。いつも僕らを思い出す時にレジェンドとして記憶されるようなグループになれたら嬉しい」(テン)と、さらに上のステージを目指し、世界中のファンを巻き込み、その活動を活発化させていく。

SuperMは10月2日(金)に放送される『ミュージックステーション 3時間スペシャル』に出演し「One (Monster & Infinity)」を披露する。

SuperM オフィシャルサイト

音楽&エンタメアナリスト

オリコン入社後、音楽業界誌編集、雑誌『ORICON STYLE』(オリスタ)、WEBサイト『ORICON STYLE』編集長を歴任し、音楽&エンタテインメントシーンの最前線に立つこと20余年。音楽業界、エンタメ業界の豊富な人脈を駆使して情報収集し、アーティスト、タレントの魅力や、シーンのヒット分析記事も多数執筆。現在は音楽&エンタメエディター/ライターとして多方面で執筆中。

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