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“美女対決”は、ブシャールに軍配! 全仏テニス初出場の尾崎里紗、元世界5位のブシャールに逆転負け

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
全仏テニス初出場の尾崎(写真左)はブシャールに逆転負けを喫した(写真/神 仁司)
全仏テニス初出場の尾崎(写真左)はブシャールに逆転負けを喫した(写真/神 仁司)

プロテニスプレーヤー・尾崎里紗(WTAランキング93位、5月29日付け)が、テニス4大メジャーであるグランドスラムの第2戦・ローランギャロス(全仏オープンテニス)で本戦初出場を果たしたが、1回戦で、ユジェニー・ブシャール(位、カナダ)に、6-2、3-6、2-6の逆転で敗れ、初出場で初勝利はならなかった。

尾崎と同じ23歳のブシャールは、2014年ウインブルドンでシングルス準優勝を果たし、2014年10月には自己最高となるWTAランキング5位を記録したことがある。全仏直前週のWTAニュルンベルク大会では、右足首の腱の裂傷のため大会出場を見送っていた。

尾崎とブシャールは、今回が2度目の対戦となったが、第1セットでは、尾崎の積極的なプレーが光る一方で、ブシャールはミスが多く、5ゲーム連取で一気にリードを奪った尾崎がセットを先取した。

「ファーストセットは、相手もあまり動けていなかったですし、けがの影響からかミスも多かったので、私がミスをしないで取ったという感じでした」(尾崎)

だが、尾崎は、第2セット第2ゲーム30-30の場面で、主審からタイムバイオレーション(グランドスラムでは、ポイント間で20秒以内にプレーを始めないと遅延行為とみなされ警告となる)をとられ、そこから尾崎を2ポイント連続で落として、ブシャールにサービスブレークを許した。

「気持ちは切り替えようという風にしていたんですけど、ちょっと流れがおかしくなったかなとは思います。今日のブシャールに勝つには、やっぱりセカンドセットで終わらせないとノーチャンスだったかなと思います」

こう振り返った尾崎は、全仏での初勝利、そして、グランドスラム初勝利はお預けとなった。

「今日は自分でもいけそうかなとちょっと思っていたんですけど、やっぱり途中から(ブシャールの)球の勢いが増してきましたし、動きもだんだん良くなってきていた。本当だったら、いろんなボールを使って、相手のヒッティングポイントをずらしていきたいなと思っていたんですけど、それがちょっと足りなかった」

特にクレーでは、1球ごとのショットのクオリティー常に高いもの保たないといけないが、尾崎にとってそれは来年のクレーシーズンへの課題となった。

ただ同時に、来月のグラス(天然芝)シーズンや夏の北米ハードコートでも、ショットのクオリティーを上がることは、尾崎にとって大事なことだ。尾崎が得意とするフォアハンドストロークで主導権を握る展開を増やさないといけないし、攻撃的なストロークを打つことやトップスピンのきいた重いボールを打つことも、ツアーやグランドスラムでコンスタントに勝利するためには必要なことだ。

「(グランドスラムでの戦いは)もちろん難しいんですけど。(1月の)全豪では本当に何もできずに終わってしまった感じだったんですけど、今日はいいプレーもあったし、次のウインブルドンに向けて頑張って、課題を克服していこうという前向きな気持ちがすごくあります」

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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