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NY金13日:ドル高で再び1,200ドル割れ

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

NY金13日:ドル高で再び1,200ドル割れ

COMEX金6月限 前日比5.30ドル安

始値 1,207.20ドル

高値 1,209.30ドル

安値 1,196.10ドル

終値 1,199.30ドル

為替相場がドル高気味に推移したことを受けて、反落した。

アジアタイムから戻り売り優勢の展開になっていたが、欧州タイム入り後には1,200ドルの節目も割り込む展開になっている。特に目新しい材料などは見当たらなかったが、為替相場がドル高方向に振れたことが嫌気され、10日の上昇幅を相殺する動きを見せている。もっとも、ニューヨークタイムに入るとドルが反落に転じたことを受けて、金相場も下げ一服となった。1,200ドル水準では戻り売りが上値を抑えたが、1,195~1,200ドルの狭いレンジ内で揉み合う展開が目立った。特に注目度の高い経済指標の発表などもなく、総じてドル相場連動の展開になっている。

為替市場では、ドルインデックスが100ポイントの節目目前まで迫っている。概ね3月下旬の下げ幅を帳消しにする展開になっており、本日は3月13日高値100.39ポイントに対して終値で99.50ポイントに達している。3月中旬にドルインデックスが現行水準にあった歳の金相場は1,150ドルを若干上回る値位置に留まっており、1,200ドル前後の価格水準には特に値ごろ感は見出せない。

もっとも、米長期金利は目立った動きを見せておらず、低迷状態が続いている。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(3月17~18日開催分)で6月利上げの可能性も再確認されたものの、債券市場では米金利上昇見通しの織り込みには消極姿勢が目立ち、これが金相場の値崩れを回避させる要因に合っている。

ドル高傾向が再び強まる中、金相場のダウントレンドには変化がないと見ている。ドルインデックスは新高値更新が時間の問題になっており、少なくともドルの高値更新局面で金相場が大きく上昇するとは考えづらい。ただ、本格的に下げていくには米長期金利の上昇も必要であり、金利上昇圧力が確認できるまでは、金相場は緩やかなダウントレンドを形成する動きに留まることになる。引き続き、経済指標や要人発言などから、利上げ着手の流れを織り込んでいくのかが問われることになる。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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