Yahoo!ニュース

黒部市美術館開館30周年「たねをとばす」10月6日まで【黒部市】

つむみ取材ライター(下新川郡・黒部市・魚津市など)

開館30周年を迎えた黒部市美術館で、黒部市美術館の収蔵作品をメインに展示しているグループ展「たねをとばす」が開催されています。会期は10月6日(日曜日)まで。

展示作品を少しだけ紹介します!

山口啓介〈胞子を蒔く船〉1990年

1990年前後に制作された方舟シリーズの一つ〈胞子を蒔く船〉です。6つに分けて額装された大型版画。今にも動き出しそうな船は、右に向かっているのか、左に向かっているのか…重みのあるインク。船の上にはキノコのような形状。船の周りの渦。いい意味で心が乱される作品でした。

河口龍夫〈ちのこうや そして一冊の本〉2018年

この展覧会のきっかけになったという〈ちのこうや そして一冊の本〉は、とても色鮮やかな黄色が印象的な作品です。この黄色い箱の形は、黒部市美術館の展示室をかたどっています。その中央には、蜜蝋が塗られた展覧会カタログが置かれ、本に刺さっている銅線の先端には蓮の種が付いています。この美術館を拠点に、「ち(知や地)」が広がるイメージが見えました。

岡本健児〈絵を描く〉2017年-2024年

作家は、種から綿を育て、糸を紡ぎ、生地を作り、そこに絵を描きました。絵具に使用した土も展示されています。作品を生み出す作家の軌跡です。

佐々木類〈忘れじの庭/記憶をめくる〉2024年

ガラスの中に植物を取り込んだ、標本のような作品。ガラスの中の空洞は、植物の水分が気泡となったもの。西日が射す時間帯には、夕日を纏い、さらに美しい幻想的な姿に変貌するそうです。色々な時間に訪れたい作品です。

また、美術館では、窓辺に作品が展示されることは極めて珍しいこと。緑が多い環境だからできた展示方法です。この作品の前にはベンチが設置されています。この機会に、窓辺にある作品をのんびり眺めてみてはいかがでしょうか。

最後に

今回紹介したのは、展覧会のほんの一部です。どの作品も魅力的で素敵な作品ばかりです。グループ展「たねをとばす」は10月6日まで。ぜひ、ご家族、ご友人お誘いのうえ、足を運んでみてください!

【関連記事】

・「デジタル∞スタンプラリー」開催中!

黒部市美術館

住所:富山県黒部市堀切1035

電話番号:0765-52-5011

開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)

休館日:月曜日

観覧料:一般500円、高校・大学生400円

   ※ 中学生以下無料

   ※障害者等手帳をお持ちの方と付添1名無料

取材ライター(下新川郡・黒部市・魚津市など)

黒部市・下新川郡・中新川郡・魚津市・滑川市を担当しております。 自然豊かな富山県入善町在住の取材ライターです。食べたい!行きたい!知りたい!と思う最旬の情報をお届けします。

つむみの最近の記事