片づけのプロが教える子どもの片づけお悩みベスト3解決策!
岐阜県で整理収納アドバイザーとして活動している高桐久恵です。
多くの方が収納に悩むタイミング。それは家族が増えたタイミングではないでしょうか?それまでは夫婦二人暮らしだったのが子どもが生まれて急にものが増える。あるいは介護が必要になり自分の親と一緒に住むことになったなど、そこに住む人間が増えれば増えるほど必要なものは増えていきます。
だいたい人が1人で生活するのに1500もの数のものが必要になるといわれています。育ち盛りの子どもがいれば、物は急速に増えていくのが目に見えて分かりますよね。
かくいう我が家にも小学生の二人の男の子がおりますが、はじめは体ひとつで生まれてきたのに愛情をかけた分ものは増え、年齢とともに持つ物も変わり、服のサイズはどんどん大きくなっていきます。ものの量はその都度見直しをしないとあっという間にいっぱいになっていくものだなと感じています。
子育て世代で多くの方が悩んでいる収納。
これまでに依頼いただいたお悩みに合わせて解決策をお伝えしたいと思います。
1.子どもが全く片づけてくれません。
よく聞くお悩みナンバー1がこれです。皆さんが子どもの時はどうでしたか?
親に「片づけなさい!」と叱られた経験はないでしょうか?
叱られても子どもは片づけません。なぜなら片づける理由が分からないからです。
大人になると片づけないとイライラするとか、探し物してしまうとか散らかると自分にデメリットが分かるので面倒でも片づけるようになります。
ですからまずは初めに片づけないといけない理由をその子が分かるように伝えます。
その上で子どもが管理できる量にすること。そして子どもの目線や動線に合わせて物の場所を決め、出したら戻すことを親も一緒になって練習します。
仕組みをつくっただけではなかなか習慣にはならないので、親も根気よくその子に合わせて褒めながら続けることが必要です。
2.子どもがなかなか捨ててくれず困ってます。
こちらも深刻な悩みです。よくお聞きするものとしては、子どもが工作で作った作品や折り紙、紙に描いた落書きなどです。親から見るとゴミにしか見えないものも子どもにとってはとても大事なものだったりします。
収納スペースに余裕がある場合は私は無理に捨てなくてもいいのかなと思っています。しかしスペースに余裕がなく日常生活に支障が出てきてしまった場合は説明が必要です。スペースは限られていてとっておくのは限界があると伝えた上で、この箱に入るまでならとっておけるよ。10個なら飾れるよなどと枠を決めて提案してみましょう。
すると小さい子どもでも自分で優先順位を決めて選び始めます。
処分する際には写真を撮っておくことを忘れずに。
3.子どもに合った収納方法を教えて!
我が家の収納の失敗談として2歳差兄弟だからと2人の収納の仕組みを同じ形にしてしまい、お兄ちゃんはできたけど弟には難しかったという失敗がありました。
フック一つにしても好き嫌いが分かれ、嫌だなと思ってしまうともう触ってもくれません(涙)
収納の形にもメリットデメリットが必ずあるので、まずは一人一人とどんな収納にしたら取り出しやすくしまいやすいのか相談しながらすすめていくことが大切です。
そのうえでまずは子どもの動作動線に合わせワンアクションで取れる場所に収納をつくります。
例えばランドセル。お子さんは帰宅してからランドセルをどこに置きますか?ついつい置いてしまうところにランドセル置き場をつくるのも一つの方法です。
重たいランドセルを持ち上げてどこかに引っかけるとか2階に持って上がるというのは子どもにとってはかなりの負担です。
腰高より低めの位置の場所に『置く』。これが一番負担がなく持続していけるようです。
そして何よりものの量を少なくすること。ものは多ければ多いほど管理が大変です。大人が管理できないのに子どもにできるはずがありません。
定量、定位置、動作動線を意識して収納をつくってみましょう。
親子で理想の暮らしについて話し合ってみよう!
どんなに仕組みを作っても継続して片づけることは大人でも難しいもの。親は子どものためだと思ってついつい自分の価値観を押し付けてしまいがち。
今一度、何のために片づけたいのか?片づけた先にどんな生活が待っているのか家族で意見交換をしながら話し合うことが非常に大切だと思います。
片づけには正解はありません。多少散らかっていてもその家に住む家族みんなが笑顔で居心地いい空間でいられるのなら100点満点です。
まずは自分以外の他の家族がどんな生活をのぞんでいるのか聞いてみましょう!