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週末は北日本で冬の嵐に警戒、その後は各地で長丁場の寒の戻りへ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
吹雪(写真:イメージマート)

低気圧の急発達で暴風のおそれ

降水量と風の強さの予想(ウェザーマップ)
降水量と風の強さの予想(ウェザーマップ)

きょう15日(火)も、関東以西では晴れて、季節外れの夏日となっている所がある一方、低気圧の通過している北日本では風が強く、荒れ模様となっている所があります。

あす16日(水)とあさって17日(木)は、比較的おだやかな天気となりそうですが、18日(金)は西日本から雨が降り出し、19日(土)から20日(日)にかけては、上図の様に低気圧が関東沖から北海道の東で急発達するため、北日本では非常に強い風が吹き、大荒れとなるおそれがあります。

下層寒気も流れ込むため、猛吹雪に警戒を

下層寒気の予想(ウェザーマップ)
下層寒気の予想(ウェザーマップ)

下層寒気の予想をみると、19日(土)から20日(日)にかけて、上空1500メートル付近で-6度以下の雪を降らせる寒気が低気圧の後面から北日本を中心に流れ込む予想です。

このため北日本は強い風を伴って雪が降るため、吹雪く所も多くなりそうで、低気圧の発達やコース次第では、北海道を中心に猛吹雪となるおそれもあります。

大荒れの度合いは?

アンサンブル予報の一部抜粋(ウェザーマップ)
アンサンブル予報の一部抜粋(ウェザーマップ)

気象庁が発表しているアンサンブル予報では様々なパターンがありますが、左図のように低気圧が960hPa台まで発達し、しかも北海道に近いパターンとなれば、見通しの利かないような顕著な猛吹雪に見舞われるおそれが高まる一方、右図のように980hPa程度で、しかも北海道から比較的遠いパターンとなれば、警報級の吹雪とはならない可能性も考えられます。

この冬は北海道の東海上で低気圧が発達し、幾度も猛吹雪に見舞われましたが、主なところでは、12月1日頃12月18日頃1月3日頃1月12日頃2月21日頃3月6日頃などが挙げられます。特に2月21日頃の猛烈に発達した低気圧では、交通機関などに多大な影響が生じました。

今回はここまでの発達は種々の計算をみても見込まれていませんが、それでも猛吹雪などの大荒れとなるおそれがありますので、最新情報に注意が必要です。

週末以降は、長丁場の寒の戻り

東京の予報(ウェザーマップ)
東京の予報(ウェザーマップ)

関東以西はまさに季節外れの陽気が続いており、東京都心もきょう15日(火)で、5日連続、20度前後を記録しています。桜のつぼみも急成長しており、週末までには開花しそうな勢いですが、開花とともに寒の戻りがやってきそうです。

上述した低気圧の後面から冬の空気が関東地方にも流れ込み、しばらくは冬の空気が優勢となりそうで、しかも南海上を低気圧が通る日には冷たい雨も計算されています。

東京都心の10日間予報をみると、来週は15度に届く日はほとんどなく、しかも22日(火)から23日(水)頃は、寒気の入り具合や降水域のかかり具合によっては、雨に雪が混じるような計算もあるほどです。

桜は急速に成長し、一気に開花へ突き進みそうですが、開花した途端に寒の戻りにあうため、今度は比較的スローペースで満開へ向かうことになりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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