イスラエル 偵察・監視・物資と軍人の輸送から攻撃まで行える自律型軍事ロボット「ROOK」開発
イスラエルの軍事企業のエルビット・システムズとロボチームは自律型軍事ロボット開発「ROOK」を開発した。人間の軍人がリモートから操作することも可能だが、自律して運用できる。カメラを搭載して敵地の偵察や監視を行うこともできるし、戦場へ1200キログラムまでの物資の輸送や人間の軍人を乗せて輸送することもできる。また銃を搭載することによって攻撃を行うこともできる。時速30キロで8時間連続運用ができる。
イスラエルではガザとの国境警備は半自律型の軍事ロボットが監視している。AI技術の発展とロボット技術の向上によって、軍事でのロボット活用は進んでいる。ロボットは人間よりも3D業務(Dangerous:危険な、Dirty:汚い、Dull:退屈な)に優れている。疲れることもないし24時間稼働できるし、壊れたら代わりの軍事ロボットを持って来ればよい。特に国境警備は3D業務の典型であり、人間の軍人よりもロボットの方が適している。人間の軍人と違ってロボットは1日に24時間、1週間に7日間休むことなく働ける。さらに人間の軍人のように給料を払わなくても良いし、さぼらないし、文句も言わない。
また無人の軍事ロボットやドローンを積極的に軍事分野で導入することによって、人間の軍人が戦場で死ぬリスクが低減される。そうなると、軍人の人間の安全保障は確保されるようになる。
一方で、戦場の無人化が進むとともに「キラーロボット」と称される人間の判断を介さないで攻撃を行う自律型殺傷兵器が開発されようとしている。人間の判断を介さないで標的を攻撃することが非倫理的・非道徳的であるということから国際NGOや世界30か国が自律型殺傷兵器の開発と使用には反対している。イスラエルやアメリカ、ロシアなどは反対していないので、このように積極的に軍事分野での自律化を推進しようとしている。
▼{ROOK」紹介動画(エルビット・システムズ)