韓国時代劇『オクニョ 運命の女(ひと)』を観る前に知っておきたい豆知識
4月8日からNHK総合テレビで放映が始まっている韓国時代劇ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』。
NHK総合テレビではこれまでも、『宮廷女官チャングムの誓い』(2006年)、『太王四神記』(2008年)、『ファン・ジニ』(2009年)、『イ・サン』(2013年)、『太陽を抱く月』(2014年)、『トンイ』(2014年)などか放映されてきたので 第一話からご覧になっている視聴者たちも多いだろう。
オクニョの子役は今、18歳
特にチョン・タビン演じる主人公オクニョの溌剌とした明るさに好感を持つ視聴者たちは多いのではないだろうか。
『オクニョ』は、前出の『チャングム』や『トンイ』を生み出した“韓国時代劇ドラマの巨匠”イ・ビョンフン監督が演出を手掛けた作品であるが、『チャングム』や『トンイ』でもそうだったように、『オクニョ』でも主人公の幼年期を演じた子役は韓国でも人気者になった。
チョン・ダビンも今では18歳になったが、今でも“オクニョ”と親しまれているほどだ。
(参考記事:『オクニョ』少女期チョン・ダビン、今では肩出しドレス&小悪魔グラビアも披露するほどに成長中!!)
ただ、現在3話まで放映されているが、日本では馴染みがない朝鮮王朝時代の専門用語などは今ひとつわかりづらい部分もあるのではないだろうか。少なくとも主人公オクニョについては、いくつかの知識を知っておくのも良いかもしれない。
知っておきたい専門用語
第1話から第3話で描かれていた通り、主人公オクニョは「典獄署(チョノクソ)」で生まれ育った。典獄署とは平たく言うと、朝鮮王朝時代に罪を犯した囚人たちを拘束する役所のこと。そこでオクニョは「タモ」としては働いている。
「タモ」を漢字にすると、「茶女」となる。字ヅラだけで見ると、「お茶くみをする女性」で雑用係をイメージするかもしれない。
実際、朝鮮王朝時代は身分制度が厳格であり、両班(ヤンバン)のような上流階級の屋敷では、身分が低い人たちがさまざまな雑役を担っていた。ただ、「茶女」とは使用人を総称する言葉であるが、事件の捜査の補助的な仕事をする茶女もいたという。
(参考記事:お茶に関する仕事から“事件の捜査”まで…「茶母(タモ)」の歴史的な存在理由)
ちなみに、そんな茶女の活躍を描いたドラマが、2006年の年末から2017年にかけてNHK総合テレビで放映された韓国時代劇ドラマ『チェオクの剣』。ハ・ジウォンが主演した同作の原題は、『茶女』だった。
第3話で母親が何者かに殺されたことを知ったオクニョは、「捕盗庁(ポドチョン)」の茶母になって母親の死の真相を突き止めたい」とするが、『チェオクの剣』のように捕盗庁の茶母になろうとするわけだ。
捕盗庁とは、盗賊や犯罪人を捕まえるために、捜査や検挙を主な任務とした官庁のこと。つまり、今風で言えば警察組織のような任務を帯びていた場所だ。
そして、そのためにオクニョは、地下牢に閉じ込められていた“謎の囚人”パク・テス(チョン・グァンリョル)から武術を教えてほしいと嘆願する。パク・テスはかつて「体探人(チェタミン=密偵のこと)」をしていた人物で武芸に長けているのだが、実はこのパク・テスと「体探人」が今後、ドラマの重要なカギを握ることになるのだが……。
オクニョは捕盗庁の茶女になれるか
いずれにしても、パク・テスと出会ったことで、武術や明(当時の中国)の言葉などを学び、成長していくオクニョ。
本日放映される第4話の途中からは、5年の歳月が流れた設定となる。
ドラマの敵役となるチョン・ジュノ演じるユン・ウォニョンと、パク・チュミ演じるチョン・ナンジョンがさらに権力を牛耳っている時代に突入する。チョン・ナンジョンの登場シーンやセリフなどは、“朝鮮王朝3大悪女”と言われる実際の史実を思わせる描写があるだけに注目しておきたい。
(参考記事:悪行に手を染め最下層の身分から高官の正妻に…鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)の生涯)
また、チョン・ダビン演じる少女時代のオクニョも見納めとなり、いよいよ“韓国時代劇クイーン”チン・セヨンの登場となる。チン・セヨン演じるオクニョは晴れて「捕盗庁(ポドチョン)」の茶母になれるだろうか。
第4話も見逃せない展開となりそうだ。