PS5 Proなぜ12万円の強気設定 過去の“教訓”から考えるゲーム機の適正価格は #専門家のまとめ
ソニーの家庭用ゲーム機「PS5 Pro」が11月7日に11万9980円で発売されると発表されました。約12万円という、従来のゲーム機では考えられない強気の価格設定に、SNSなどネットで話題になりました。そこで「ゲーム機の適正価格」について考えるわけですが、かつて市場動向に合わせて“値下げ”をした二つのゲーム機について振り返ります。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
家庭用ゲーム機の適正価格は、判断の難しい問題です。売れ行きに影響するものの、安すぎると経営に悪影響を及ぼすためです。そしてゲームファン視点の適正価格は「レートは考慮しない。可能な限り安く」となりがちです。
PS3と3DSは共通点があります。発売前から「高い」と指摘されたこと、後に一部の機能を削った安価なモデルを出したこと、値下げで巻き返したものの経営面で苦しんだことなどです。両機の結果を踏まえると、円安というレートの問題があったにせよ、PS5 Proが「安売りをしない」戦略を取るのも選択の一つです。
PS5 Proは、既に5600万台以上売ったPS5の強化版で、PS3や3DSと状況は異なります。世界的なインフレもそうですし、ソフトの数は質量とも充実。さらにソニーは、デジタル販売や追加コンテンツの売上高比率が高く、自社のソフトを、PCにも展開する戦略を取っています。
ポイントは二つあり、まずPS5とPS5 Proがどれだけ売れるのか。もう一つは企業の業績です。ゲーム機の価格を押し上げることができるのか。ある種の“実験”で、関係者の注目を集めています。