小林製薬の紅麹で台湾でも3人が被害訴え。集団訴訟の可能性も?
小林製薬のサプリメントで日本では死亡例を含む健康被害が出ている問題。台湾でもこれまでに3人が被害を訴えているという。
紅麹原料の現地製品で
台湾の食品薬物管理署の統計によれば、同社の紅麹を含む製品の使用によって腎臓の疾患を訴えている人は、30日までに3人に達した。台湾の新聞「聯合報」などが報じた。
同紙によれば、そのうち一人は南部高雄の70歳代の女性。去年3月に腎不全で病院に行き、その後治療を受けた。女性は、発症以前に同社の紅麹を含む台湾製の健康食品を3年間から4年間に亘り服用していたという。
別の例は台中の女性。一昨年7月から同社の紅麹成分が含まれるカプセル剤を使用。使用当初は症状がなかったが、今年に入り体調不良となった。病院に行ったところ、腎機能に異常が見つかったという。
被害の広がりによっては...
台湾では今のところ影響は限定的といえるが、今後さらに被害が拡大すれば集団訴訟に発展する可能性もあり得る。中央通訊社によれば、被害者の海外への補償請求に関し、食品薬物管理署の林金富副署長は「集団訴訟を起こす必要があれば、食品安全保護基金が消費者保護団体を補助できる」と述べたという。
食品薬物管理署では、同社の紅麹に関わる製品の購入者に対し問い合わせを受け付け、健康被害などと製品の関連性について分析するとしており、広く対応する姿勢を見せている。また基金による集団訴訟への補助についてもHP上で明示している。