【宮城県 東松島市】語り継がれる伝説!神社に残る地名の由来になった神秘の池 [赤井地区]
今回は不思議な伝説が現代にも語り継がれている「池」をご紹介!場所は宮城県東松島市の赤井地区にある「八幡神社(はちまんじんじゃ)」の敷地内。同神社は平安時代(後半頃)に創設された由緒ある神社で、季節ごとに行事が行われていることもあり周辺地域の方にとっては「馴染みの神社」という印象が強いかと思う。
具体的な場所は「JR赤井駅(あかいえき)」から北方向に向かって徒歩35分ほどの位置にあり、国道45号線よりも北側にある「16号線」の道路沿いに同神社はある。(※ページ下部に住所記載)
目印としては大きな鳥居の他にも、隣に並ぶ立派な「巨木」が遠くからもしっかりと見えるので、初めて訪れる場合でも比較的見つけやすい。16号線沿いの飛び抜けて大きな木を目指して行こう!
鳥居の奥には、重厚な屋根の御社殿(ごしゃでん ※神社のメインになる建物のこと)があり、そのさらに奥に伝説の池が存在する。一礼をして中へと進んでいくと・・・
先ほどの御社殿の向かって右奥に、木製の柵に囲まれた一画を発見。早速近くへ行こうとするが、案外大きな囲いがされていたこともあり、筆者は緊張感を感じてやや躊躇してしまった!
心臓を高鳴らせながら囲いの中を覗くと、ぽっかりと顔を出した黒色の池。この池に秘められている伝説とは「水が絶えない」「傷が治癒する」という摩訶不思議なもの。市の教育委員会の調べによると、平安時代後期(1776年)の書物「風土記御用書出」に池の治癒力に関するエピソードが記載されており、当時八幡神社の行事でケガをした人が、池の水で傷口を洗うとたちまち治癒したというのだ。水の成分からなのか・・それとも別のパワーがあったのか・・?
この出来事をきっかけに人々は大々的に池の治癒パワーに気付いたわけだが、ひょっとしたら、その前から気付いていた人物が居たかもわからない・・!全てを知るのは「池」自体だ。
そして当時の池の色は「赤い色」をしていたということで「あかい」→「赤い」→「赤井」ということで、現代の赤井地区の名前が誕生したと言われている。なお、池の名前は「赤井の井(あかいのい)」と呼ばれている。
今回は宮城県東松島市赤井地区にある「八幡神社(はちまんじんじゃ)」の伝説の池「赤井の井」をご紹介してきた。平安時代からの神聖な水を湛えている池は、これからも地域の伝説として後世に繋いでいきたい大切な宝物の1つだ。年末年始のお参りの際にでも不思議なパワーが宿る池を、そっと覗いてみてはいかがだろうか?(皆様、あたたかくしてお出かけくださいね!)
名称:赤井の井(あかいのい)
住所:宮城県東松島市赤井字舘前217(八幡神社敷地内)