Yahoo!ニュース

【韓国グルメ】見た目は肉じゃが?一般的な韓国料理店にはない「チムタク」とは|2000年代に大流行

西嶋広美翻訳者(韓国語)/フリーライター
チムタク(右側の大皿/筆者撮影)

私(筆者)が大好きな韓国料理のひとつに、「チムタク」があります。聞きなれない方、食べたことがない方もいらっしゃると思います。今回は、「チムタク」とはどのような料理なのかを紹介します。

■「チムタク」とは

チムタクのイメージ画像
チムタクのイメージ画像

「チムタク」とは、鶏肉やジャガイモ、タンミョン(韓国の春雨)、人参、玉ねぎなどを、大量の唐辛子とともに醤油と砂糖ベースのタレで煮込んだ鶏肉料理=鶏の甘辛煮です。韓国語で「チム」が「蒸し」、「タク」が「鶏」という意味になります。

見た目は日本の「肉じゃが」のようにも見えますが、辛味が強いのが特徴で、箸休めとして大根の水キムチ(トンチミ)が提供されます。

トンチミのイメージ画像
トンチミのイメージ画像

基本的には1羽や1羽半といった単位で注文し、2人以上でシェアをして食べます。

■2000年代に大流行

「チムタク」はもともと、朝鮮半島の東南部に位置する慶尚北道(キョンサンプクト)安東(アンドン)の郷土料理として知られていましたが、2000年に韓国国内でブームとなり、ソウルをはじめ全国区に広がっていきました。一般的な韓国料理店にはなく、専門店で提供されるもので、2000年代には街のあちこちにチムタク店が存在していました。

アレンジとしては、チーズチムタクが有名のようですが、私は食べたことがありません。2020年代に入り、韓国でロゼソース(トッポッキや辛いラーメンに牛乳や生クリーム、ケチャップなどを混ぜ合わせたソースをかけて、マイルドにするのが特徴/韓国風トマトソースともいわれる)が流行すると、「ロゼチムタク」も登場しました。

ロゼソースのイメージ画像
ロゼソースのイメージ画像

ロゼラーメンのイメージ画像
ロゼラーメンのイメージ画像

私は「チムタク」が大好きで、韓国に留学していた頃や旅行中には、週3で食べていたことも……。

日本にも「チムタク」の専門店がありますので、機会があったらぜひ、食べてみてほしいです。

※辛いので、辛い料理が苦手な方はご注意ください!
(お店では「辛さ控えめ」にしてもらうのがよいと思います。)

翻訳者(韓国語)/フリーライター

小学生の頃から韓国が大好き!“韓国歴”は30年以上。神田外語大学韓国語学科卒(在学中「韓国外国語大学校」に交換留学)。大学卒業後は約18年間に渡り、韓流ポータルサイトのニュース記事(芸能・政治・経済・社会・スポーツ・北朝鮮)翻訳&コンテンツ企画業務に従事。インタビューや取材記事なども多数執筆。現在はフリーランスの翻訳者&執筆家(writer)として活動しています。

西嶋広美の最近の記事