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今週10日(木)頃は、関東でもまとまった雪のおそれ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
都心の積雪(写真:イメージマート)

きょう6日(日)は、この冬最強クラスの寒波がピークを迎えており、引き続き、日本海側を中心に大雪や吹雪の所も多くなっています。交通障害や除雪中の事故、屋根からの落雪、なだれなどに十分な注意、警戒が必要です。

そして、日本海側の大雪が収まる今週半ばには関東でも雪が降り、内陸を中心にまとまった雪(大雪)となるおそれもあります。こちらも要注意です。

降り出しは10日(木)に日付が変わる頃

降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)
降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)

関東に雪をもたらしそうなのが、南海上を進むいわゆる南岸低気圧です。

10日(木)午前3時には紀伊半島の南海上まで東進している予想で、これに伴う降水域が10日(木)に日付が変わる頃には関東にも少しづつ広がってくる見込みです。

南岸低気圧に伴い雨か雪かのおおまかな目安となるのは上空1500メートル付近の下層寒気で、0度以下ならば雪の可能性があり、-3度以下ならば雪の可能性が高くなりますが、この時点で、関東地方には-3度ラインが北から垂れ下がるように流れ込んでくる予想で、沿岸部を除き、雨で降り出した所でも、次第にみぞれや雪に変わる所が多くなりそうです。

10日(木)は一日中、雪が降り続くおそれも

降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)
降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)

そして南岸低気圧は10日(木)日中にかけて伊豆諸島付近をゆっくりと東北東へ進み、これに伴う降水域が関東など東日本を中心にかかり続ける予想です。

引き続き、関東地方には上空1500メートル付近で-3度以下の下層寒気が垂れ下がるように流れ込み、これはよくくさび状に流れ込むとも言いますが、関東で雪が降る時に現れる典型的なパターンで、さらに地上に近い最下層の上空500メートル付近で、特に明瞭となります。

まだ種々の計算にやや開きはあるものの、10日(木)の降水量は、平均すると20から30ミリ程度とまとまる可能性が高く、南岸低気圧ではおおむね1ミリ1センチ程度の降雪量となりますので、特に最下層の気温が下がりやすい東京の多摩地方や埼玉以北、あるいは甲信地方などを中心に、まとまった雪(大雪)となるおそれが十分に考えられる状態です。

東京23区あたりでも、雪が主体で降る時間が長くなればもちろん積雪が生じる可能性があり、条件次第では今年1月6日に東京都心で記録した10センチの積雪を上回る可能性も視野に入る状態です。

11日(金)朝まで雪の可能性も

降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)
降水域や上空1500メートル付近の寒気など(ウェザーマップ)

今回の特徴は、南岸低気圧の後面北側にもしつこく降水域が残る予想となっていることで、長ければ11日(金)建国記念の日の朝まで雪が残るかもしれません。

まだ予想にぶれはあるものの、アンサンブル予報では、東京都心で雪が降る確率(みぞれを含む)は90%以上で、さらにこの内半数の計算で、ある程度のまとまった雪以上を見込んでいる状態です。

現在は日本海側中心の大雪となっていますが、今週10日(木)から11日(金)にかけては、関東の平野部でもある程度以上の雪が予想されますので、今後も最新情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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