ウクライナ軍、中国製監視ドローン「Mugin-5」迎撃して破壊・レアな写真を公開
2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。そして両軍でドローンの撃墜が繰り返されている。
ロシア軍は主にロシア製の監視・偵察ドローン「Orlan-10」で上空からウクライナの監視・偵察を行っている。たまに「Eleron-3」でも偵察を行っている。ほとんどが「Orlan-10」か中国製の小型民生品ドローンで監視・偵察を行っている。
それ以外のロシア製のドローンでも監視・偵察を行っている。2022年9月にはめったに見ることができない「Orlan-30」が破壊されていた。2022年11月には「Granat-4」、「Korsar(Корсар)」、「Supercam S150」、「ZALA 421-16Е2」というロシア製の偵察ドローンも破壊されていた。このように多くがロシア製の監視ドローンである。
ウクライナ軍では撃破したロシア軍のドローンや戦車、輸送トラックなどをSNSで公開して世界中にアピールしている。2023年3月には中国製の監視ドローン「Mugin-5」をウクライナ軍がウクライナのルハンスクで破壊していた写真が公開されていた。
「Mugin-5」は監視ドローンとして商用で販売されている。ウクライナの紛争ではロシア軍もウクライナ軍も商用で販売されている様々なドローンに爆弾を搭載して投下したり、ドローンごと標的に突っ込んでいく爆発しているので商用ドローンでも簡単に攻撃ドローンになる。今回の「Mugin-5」は爆弾は搭載していなかったようである。
ロシア軍は中国製の小型の民生品ドローンで監視を行うことがあるが、「Mugin-5」が破壊された写真が公開されるのはレアである。ロシア製の監視ドローン「Orlan-10」は頻繁に破壊されているので、ニュースになることはほとんどない。だが、中国製の中型監視ドローン「Mugin-5」が破壊された写真が公開されたのはレアなので地元ウクライナでもニュースになって報じられていた。ロシア軍がいつも使用しているロシア製の監視ドローン「Orlan-10」を使用していないことから、「Orlan-10」が枯渇したのではないかという見解を示す欧米の研究者もいる。
2023年2月には中国のドローンメーカー「西安冰果智能航空科技」が攻撃ドローン「ZT-180」のプロトタイプ100機を製造してロシア軍に供給するとドイツのシュピーゲル誌が報じていた。この中国製監視ドローン「Mugin-5」がどのようにロシア軍に納品されたのかは明らかにされていない。
▼ウクライナ軍によって破壊された中国製の中型監視ドローン「Mugin-5」