【鉛筆】今、カセットテープにふたたび脚光!役所広司があの映画の劇中で巻き取りに使っていたのは鉛筆だ!
再燃というよりは復活
カセットテープが人気らしいのです。
それは、再燃というよりは復活。カセットテープが音楽記録媒体として人気だったピークはおそらく’90年代よりもちょっと前。
それがここ数年は、レコードなどのアナログブームに乗ってと言うべきなのか、生産数も復調しているとのこと。たとえばこの記事などにその詳細があります。
現代では、スマートフォンの普及とともに、音楽や動画のコンテンツは、各種サブスクが担うことになって久しいわけです。いわば、音楽コンテンツはスマートフォンを通じてクラウドにアクセスして聞くものになっている。だから、音楽が直接封じ込められた(?)メディアであるカセットは、かつての隆盛期を知らない若い世代には新鮮に見える(聞こえる)らしいのです。
現代のそういう実態から見ると、その中に音楽が収録されており、また再生時間も決まっているカセットテープは、新鮮なのかもしれません。
そして、もしカセットテープをこれから使おうとするなら、用意して欲しい文具があります。それが鉛筆なのです。
こんにちは。デジアナリスト・手帳評論家・歌手の舘神龍彦(たてがみたつひこ)です。今回は、カセットを聞くのなら、絶対持っておきたい鉛筆について説明します。
鉛筆こそは、カセットライフの必須アイテム
鉛筆とカセットテープ。
わかる人にはわかるでしょうが、わからない人はピンと来ないと思います。
なので、なぜ必要なのかを説明しましょう。
鉛筆は、テープのたるみをとるために利用できるのです。
カセットテープでは、音楽データが録音されているのは、テープです。そしてこのテープは、しばしば、巻き戻しが中途半端な状態になっていることがあります。テープを最後まで聴かないまま取り出してしまったようなときがそれです。
そこでこのたるみをとるのに鉛筆を利用します。
鉛筆がなければ、テープが巻かれているリール部分を外側から回すことになります。指を使ってもいいのですが、どうにも効率が悪い。
そこで鉛筆の出番なのです。
リールの穴の部分に鉛筆を通します。そして回します。すると六角形の鉛筆のボディがリールのツメにうまく引っかかり、楽に巻き取ることができるのです。
これは、オーソドックスな六角形の木のボディの鉛筆がおすすめです。
テープを巻き取るのに使う。カセットテープ内部の巻取リール部に鉛筆を差し込む。そして鉛筆を回すとあら不思議、テープが巻かれていきます。
「PERFECT DAYS」劇中でも役所広司が使っていた
ヴィム・ヴェンダースの最新作「PERFECT DAYS」の主人公、平山(役所広司)は大都会東京で働く無口な清掃員です。音楽と小説を愛し、ラジカセやカセットテープを現役で使っています。その彼が、カセットテープのたるみを鉛筆を使って巻いているシーンがあります。これはなかなかリアルな描写だと言えます。おそらくその世代の人ならば誰でもそうやっていた。そういうシーンなのです。
今からでも鉛筆を用意しよう
カセットテープは、音楽が記録されている茶色の部分が命です。ここにダメージがあれば、音がきちんと再生されなくなってしまいます。
なので、テープにたるみがあり、茶色の録音部分が露出していたら、巻き取るようにしましょう。そしてそのときには鉛筆が不可欠なのです。