冬の西高東低ならぬ夏の西高東低
気温の西高東低
冬によく聞く西高東低とは気圧配置によるもので、日本の西に高気圧、東に低気圧がある場合に使われるものですが、今週に入り、日本付近は気温差による明瞭な西高東低となっています。
タイトル画像にある通り、きょう午前9時の実況天気図をみると、梅雨前線は西日本の南へ大きく南下し、西日本は晴天域に入っているため、強烈な日差しと共に厳しい暑さに見舞われています。
その一方で、梅雨前線が北へ盛り上がっている関東は雲が多めで、しかも北海道の北に出現したオホーツク海高気圧の影響で、涼しい北東風の入る北日本の太平洋側にかけて、曇天低温の様相を呈しています。
おととい月曜日からきょう水曜日までの状況です。
続く西高東低
西高東低が始まったのはおととい月曜日です。
梅雨前線上に発生した低気圧が発達しながら関東の南を通過したたため、関東は冷たい雨が降り続き、日中は多くの所で20℃を下回り、北風も強く、上着が活躍するような肌寒さでした。
その一方で、梅雨前線が南下した西日本では多くの所で30℃以上の真夏日となりました(上図赤色)。
きのう火曜日になると、真夏日の範囲は東海地方まで広がり、名古屋でも32.4℃の厳しい暑さとなった他、九州の久留米と佐賀では35℃以上の猛暑日を記録しました。
東京でも梅雨寒は解消し、27.2℃とほぼ平年並みまで上がりましたが、東海以西の暑さに比べれば、まだかなり過ごしやすい空気感だったと言えます。
そしてきょう水曜日ですが、相変わらず西日本は30℃以上の真夏日が続いており、またフェーン現象の起こっている新潟県などでも33℃以上の厳しい暑さとなっています。
関東は午後になってから日差しが戻り、気温が上がっていますが、それでも25℃を少し超える程度で、相変わらず過ごしやすい空気感です。またきょう特に気温が上がっていないのが東北の太平洋側で、オホーツク海高気圧の影響で冷涼な東風が吹いていて、例えば仙台は日中も20℃以下の涼しさとなっています。
こんな西高東低状態ですが、あす以降は解消に向かいそうです。
今後は東でも気温上昇、かなり蒸し暑い
今後は梅雨前線が日本付近へ北上するとともに南からの湿った空気も本州付近へどっと流れ込んでくるため、低温傾向だった関東でも気温が上昇し、真夏日の出現する日も多くなるでしょう。
東京に関して言えば、あす木曜日はまだきょうと同じく25℃を少し上回る程度ですが、あさって金曜日以降は連日30℃前後が予想されており、湿気もかなり多くなるため、非常に蒸し暑い日が多くなりそうです。
これまでの過ごしやすかった日が懐かしく思えるかもしれません。