台風17号発生 来週前半にかけて北上
24日夜、台風17号が発生しました。今後は発達して、日本に接近した16号より強い勢力になる見通しです。来週前半には、本州の南まで北上する可能性があります。
17号は16号より強くなる
台風17号が発生したのは、サイパンなどマリアナ諸島~南鳥島の南。海水温が30℃前後と高く、台風が発達しやすいうえ、日本列島付近に北上するまで距離があるため、成長する時間が十分にあります。
台風16号は、フィリピン、台湾、中国と陸地の近くを通り、徐々に形を崩していきましたが、17号は陸地に邪魔されません。海上で大量の水蒸気を得て、16号より強く成長する可能性が濃厚です。
■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/
東へそれるか?接近か?
台風17号は、現時点では、各国の気象機関によるシミュレーションで、小笠原諸島付近を通り、来週前半に本州の南海上まで北上することが計算されています。
ただ、予測にはまだバラつきがあります。陸地から少し離れた所を東へそれるデータがやや目立つ一方、陸地への接近を計算しているデータもあります。
台風16号を見ても分かるように、この季節の台風は日本付近まで北上すると、上空の強い西風に流されて、東へ急カーブします。そのカーブをするまでに、どこまで西へ進むかが、今回の台風のポイントです。
意外と多い「予報円大=台風大」の勘違い
おそらく17号は、予報円の大きい状態がしばらく続くでしょう。台風の予想進路のバラつきが大きいほど、予報円は大きくなります。
予報円が大きくなるのを、「台風が大きくなる」と勘違いしている人は意外と多くいます。予報円の形式になって30年以上もたっていますが、この誤解はなかなかなくなりません。
技術的には、台風が進む場所を確率によって濃淡で表すなど別の方法も可能です。本当に今の予報円の形式がベストなのか、考え続けていく必要があります。
なお、そのような予報円を使った一般向けの台風予報を出せるのは、気象業務法により気象庁だけです。