韓国の6球団が来年日本で春季キャンプ 5年ぶりにリーグの半数超が来日。宮崎と沖縄に
来年2024年2月のプロ野球春季キャンプ。韓国KBOリーグの全10球団は、寒い自国を離れて海外でシーズン開幕に向けて備える。そのうち6球団が訪れるのが日本だ。リーグの半数を超えるチームが日本に来るのは2019年以来5年ぶりとなる。
2019年は7球団が来日。しかし翌2020年は両国間の関係が悪化し、複数の球団が各所に配慮したため3球団に減った。2021、22年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で海外渡航が困難になり、全球団が国内でキャンプを実施。渡航制限が緩和された今春は5球団が沖縄入りし、ようやく以前の状況に戻ってきた。
日本でキャンプを行う6球団のうち、2005年からONNA赤間ボール・パーク(沖縄・恩納村)を長期使用しているサムスンは同地で2月頭にキャンプをスタート。他の5球団は2月第4週に2次キャンプで日本入りする。KIA、ハンファ、トゥサンはオーストラリアで1次キャンプを行い、KIAとハンファは沖縄へ。トゥサンは宮崎へと場所を移す。
またロッテはアメリカ・グアムから沖縄へ。KTは10球団で唯一、韓国国内(プサン市キジャン)で1次キャンプを行い、その後沖縄へ移動する。
韓国各球団の担当者は「可能なら1、2次と移動せず日本だけでやりたい」と話す。しかし使える球場には限りがある。選択肢は「NPB球団がキャンプを打ち上げた後の球場を使用する」か、来年のKTのように「練習拠点を置かず各地を転戦する」のいずれかとなっている。
韓国球団が宮崎、沖縄でのキャンプを望むのは「距離が近く渡航費が抑えられる」、「時差がなく体調管理がしやすい」、「食事が合う」、「練習試合の相手が多い」などが理由だ。
一方で気候の変化がキャンプ地選びを難しくしている。2月の沖縄は台風の影響が少ない地域の梅雨時に匹敵する降水量(月合計150ミリ以上)を記録する年が、2、3年に一度あるからだ。それもあって今年は、雨の日が少なく施設が充実しているアメリカ・アリゾナ州を主な拠点とする球団が6つもあった。
ところがそのアリゾナも今年2月は寒波に見舞われたことで来年は3球団に半減。一方でオーストラリアが1球団から3球団に増えた。またSSGとキウムは2次キャンプを台湾で実施。それぞれフロリダ、アリゾナから拠点を移す。
KBO10球団はいずれも3月第2週まで海外キャンプを実施。韓国国内でのオープン戦を経て、2024年の公式戦開幕は3月23日を予定している。
◇KBOリーグ10球団の2024年春季キャンプ地
LGツインズ アメリカ・アリゾナ
KTウィズ 韓国・プサン市キジャン(1次)、沖縄(2次)
SSGランダーズ アメリカ・アリゾナ(1次)、台湾・嘉義(2次)
NCダイノス アメリカ・アリゾナ
トゥサンベアーズ オーストラリア・シドニー(1次)、宮崎(2次)
KIAタイガース オーストラリア・キャンベラ(1次)、沖縄・金武町(2次)
ロッテジャイアンツ アメリカ・グアム(1次)、沖縄・糸満市、うるま市具志川(2、3次)
サムスンライオンズ 沖縄・恩納村
ハンファイーグルス オーストラリア・メルボルン(1次)、沖縄・八重瀬町東風平(2次)
キウムヒーローズ アメリカ・アリゾナ(1次)、台湾・高雄(2次)
⇒ 2024年日韓22球団 春季キャンプ日程表(ストライク・ゾーン)