ヤンキースのレフトは誰が守る!? 20代の元プロスペクト2人とマイナーリーグ契約
年が明ける直前に、ニューヨーク・ヤンキースは、ビリー・マッキニーとウィリー・カルフーンの2人とマイナーリーグ契約を交わした。
彼らは、28歳の外野手だ。左打者で、かつてはプロスペクトだったことも共通する。例えば、ベースボール・アメリカによる開幕前のプロスペクト・ランキングにおいて、マッキニーは2015年の83位、カルフーンは2017年の92位と2018年の36位に挙げられていた。
通算成績も、そうかけ離れてはいない。マッキニーは、マイナーリーグの727試合で73本塁打と出塁率.354、メジャーリーグの263試合で28本塁打と出塁率.277。カルフーンは、それぞれ、552試合で97本塁打と出塁率.354、257試合で32本塁打と出塁率.299。ホームランはカルフーンのほうが多いが、出塁率はほぼ同水準だ。
今シーズンのメジャーリーグ出場は、2人とも25試合に届かなかったものの、まだ30歳になっていない。プロスペクトと目されていた「資質」をこれから発揮する可能性は、皆無ではない。ヤンキースが入団させたのも、この「若さ」が大きな理由だと思われる。
ヤンキースの外野は、ライトにアーロン・ジャッジ、センターにはハリソン・ベイダーがいる。けれども、レフトは確定していない。ジャンカルロ・スタントンは、DHをメインとしている。7年7000万ドルの契約5年目を迎えるアーロン・ヒックスは、ここ2シーズンともOPS.650未満。2022年の後半戦は、OPS.531に終わった。2018年のプロスペクト・ランキングの順位がカルフーンと近かった、38位のエステバン・フロリアル――現在の年齢は25歳――は開花しておらず、8月半ばにメジャーデビューしたオズワルド・カブレラは、外野も守る内野手だ。
先月半ばに、ヤンキースは、マイケル・ハーモシーヨともマイナーリーグ契約を交わしている。こちらも、今月半ばに28歳となる。
レフトの候補として、人数は十分だろう。ただ、ヤンキースは、再建中の球団ではない。ポストシーズン進出のみならず、2009年を最後に遠ざかるワールドシリーズ優勝をめざしている。開幕戦でレフトを守るのは、ヒックス、フロリアル、カブレラ、マッキニー、カルフーン、ハーモシーヨのいずれでもないかもしれない。
MLBネットワークのジョン・モロシによると、ヤンキースは、ブライアン・レイノルズ(ピッツバーグ・パイレーツ)のトレードについて、パイレーツに接触している球団の一つだという。また、FA市場には、ジュリクソン・ジャリクソン・プロファーやデビッド・ペラルタ、AJ・ポロックらが残っている。