西日本でも「警報級」の大雪か…活発な雲の帯が南下し上空には"大雪の目安"の寒気流入:気象予報士解説
18日は冬型の気圧配置が続く中で、これまで北陸付近にかかっていた活発な雲の帯が南下して西日本の日本海側にかかり、山陰など平地でも雪が降るところが出てくるでしょう。
今回、「大雪の目安」と呼ばれる強さの寒気が南下し、18~19日に関しては東北や中国地方で大雪警報の可能性があると気象庁も情報を出しています。気象予報士が解説します。
18日はJPCZが西日本へ
日本海から流れ込む活発な雲の帯のことをJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)と呼び、冒頭の天気図だと、ちょうど日本海で等圧線が数本並んで「く」の字になっているあたりです。
このJPCZがここ数日は北陸にかかっていたのが、18日は次第に南下し、夜には西日本の日本海側にかかる見通し。ちょうど上空の寒気も南下するため、山地で雪が強まったり、平地でも雪が降って積もったりするおそれがあります。
雪だけでなく雨になるところもあり、特に鳥取は大雪警報と大雨警報の両方の可能性があると気象庁が情報を発表しています。
一方、東北でも日本海側の山沿いで雪の量が多くなり、秋田の内陸を中心に24時間で数十センチの雪が予想されています。秋田・山形の沿岸では警報級の大雪になるおそれも。
また、これまで平地では雨が中心だった北陸でも、次第に降るものが雪に変わってきそうです。
なお、北日本~東日本の太平洋側は晴れるところが多いですが、関東は夕方のにわか雨・にわか雪の可能性があり、初雪となるところがあるかもしれません。
「大雪の目安」ライン南下で西日本でも大雪に
19日(木)になると上空の寒気はさらに南下し、「大雪の目安」である上空約5000m付近マイナス36度という強い寒気が中国地方や東北付近に流れ込むでしょう。
鳥取・島根は19日にかけても、山地を中心に警報級の大雪になるおそれがあります。
その後、20日(金)に一時的に冬型ゆるんだところへ、21日(土)にかけて日本海と本州南岸をそれぞれ低気圧が通過。東北も含めて雪ではなく雨が降るところが多くなりそうです。これまでの雪の量が多いところでは積雪が溶けて落雪のおそれも。
さらに22日(日)から週明けにかけては、再び強い寒気が流れ込み、「平地で雪」のラインがまたもや本州南岸まで南下する予想です。
風向きによっては名古屋や紀伊半島など太平洋側でも一部雪が降るところも。年の瀬もせまる時期、交通機関への影響にも注意をしてください。
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