リクルート&ポンタ、Tポイント、共通ポイントカード戦国時代
KNNポール神田です。
ポンタ 7,171万人(ポンタ 6,171万人+リクルート1,000万人)、Tポイント 7,200万人(Tポイント4,500万人 ヤフーポイント2,700万人)、楽天スーパーポイント 9,000万人(楽天市場会員のポイントがRポイントで街へ)
本日2014/04/30、日経新聞の見出し
ついにこの日が来たかと思ってしまった。
リクルートといえば、つい先日まで、還元率1.2%の最高クラスのリクルートポイントキャンペーンをやっていたばかりだ。派手なリクルートポイントのCMでもおなじみだろう。
それがポンタと統合するのだ。
リクルートポイントの場合は、人生の転換期であるSUMOで家借りて、ゼクシィで式場決めてと、高額商品でのポイントがたまる傾向があるからだ。そんなリクルートポイント会員 1,000万人が、三菱商事系のポンタが、6,171万人と統合し、7,000万人規模の会員となるのだ。ポンタを運営するロイヤリティマーケティングは80億円規模の増資を実施し、リクルートは15億円出資し、15%の出資比率となるという。
リクルートポイントがカードで1.2%の価値がついても、換金しようとした時にリクルートの経済圏での利用頻度は人生の節目が多く利用するイメージがなかなかできなかったが、ポンタのポイントに貯まるようになればとっても好都合だ。1%還元の楽天カードから、乗り換えようという気にもなった…。しかし…だ。今や楽天も、「Rポイントカード」で町でもポイントがたまるとあった。だが、実際にポイントを貰えるのがタマホームだけだったりして(笑)、家建ててポイント?と遠い目をしそうになったが、2014年10月(今秋)からは、サークルK、サンクス、出光ステーション、ミスタードーナツ等の参加などが決まり、街で本当に使えるようなポイントとなるようだ。
http://aplista.iza.ne.jp/f-iphone/159690
また、Rポイントカードは、顧客のメルアドや住所もヒモづけされており、来店するだけで、ポイントが貯まる「楽天チェック」も2014年の4月より提供している。しかし、そのヒモづけは、怖いような、嬉しいような、とても複雑な心境だ。しかし、楽天会員数9,000万人を実店舗へ誘導できるという施策はとても興味ぶかい。
楽天チェック
共通ポイントカード戦国時代
リクルートポイントがポンタと統合化することによって、一番影響を受けるのが、CCCグループが運営する「Tポイント」カードだろう。
ポンタ 7,171万人(ポンタ 6,171万人+リクルート1,000万人)
Tポイント 7,200万人(Tポイント4,500万人 ヤフーポイント2,700万人)
楽天スーパーポイント 9,000万人(楽天市場会員のポイントがRポイントで街へ)
という構成で、すべて合算すると、2億3,371万人の国内会員がこの国に存在している。つまり、1人で何枚もポイントカードを持っているからだ。すると、ポイントカードに加盟することによっての吸引効果というのは以外に低く。この店では、どのカードを出せばいいのかというのが現在のユーザー・マインドではないだろうか?
ただ、ポンタの場合は、リクルートのような人生の転機ポイントという高額商品の購入遍歴のある非日常ユーザー層とローソンなどでの日常ユーザー層でのデータマイニングが可能となるからユニークな潜在市場を見つけることができるのかもしれない。結婚式から一年未満の人を対象に、ローソンのキャンペーン商品をおすすめするなどの細やかなキャンペーンを提案することができる。ソーシャルメディアのアカウントとさらに連動できれば事前キャンペーンなどは、さらに緊密になることだろう。告知機会も、ユーザーのレシートにプリントアウトしたり、レジ前、サイネージで情報を提示したり、来店時にスマホでクーポンデータをプッシュするようなことも可能となることだろう。
Tポイントの特徴は、CCCのレンタルビデオや音楽、さらにヤフーでの買い物や旅行などの情報の掛け算がファミリーマートという日常の場で展開できる。アニメをよくレンタルして、アニメ音楽聞いている人に、新しいスナックを訴求するなんてことも可能だろう。
いずれにしても、どの共通ポイントカードと組むかによって、事業の可能性も大きく変わりそうだ。
さらにSNSとの連携など、O2Oを越え、新たなネットとリアルとスマホとソーシャルという新たな掛け算のマーケティングの時代へと向かっていることは確かだ。