5月台風の接近は4年ぶり・風台風に注意(沖縄)
【台風6号 沖縄に接近の恐れ】
今年は早いペースで台風が発生しています。この時期に台風が6個発生するのは過去2番目に早くなっています。
7日現在、強い台風6号はフィリピンの東海上を西進中です。
中心気圧は955hPa、中心付近の最大風速は40m/s。発達のピークは10日(日)頃にかけてとなりそうです。その後は勢力をやや弱めながら10日(日)頃からは進路を北寄りに変えて11日(月)・12日(火)頃沖縄に接近する恐れが出てきました。
台風が東寄りに大きくカーブをするのは、この先沖縄の南にある高気圧の西縁が東へ移動すると共に台風が北上しやすい通り道が出来る為です。沖縄通過後は本州付近へ北上する可能性もあります。
まとまった雨が降らなくとも風台風に要注意です。過去に風台風で甚大な被害が出ています。
【5月台風・沖縄への接近は4年ぶり】
4年前の2011年5月は台風1号と台風2号が続けて沖縄に接近。1号、2号の連続接近は初めての事でほぼ同じようなコースをたどり、ダブル台風は沖縄を直撃しました。
【2011年 台風1号】
台風1号が沖縄に接近したのは2001年に次いで2回目。(気象庁:1951年からの統計)
2011年5月11日に中心気圧996hPa、中心付近の最大風速18m/sの強さで、宮古島の東から沖縄本島へ接近。
暴風域はなく、12日に九州の南海上で熱帯低気圧へ変わりました。
【2011年 台風2号】
2011年の台風2号は、5月26日にフィリピンの東で中心気圧920hPaで猛烈な勢力に。28日、中心気圧940hPa、中心付近の最大風速45m/sの非常に強い勢力で宮古島にかなり接近した後、沖縄本島へ。
先島諸島、沖縄本島地方が暴風域に入りました。本島地方ではまとまった雨が降らず、風台風となりました。
同月29日に本州の南海上で温帯低気圧へ変わりました。
【5月台風 被害額70億円超・過去最悪】
(塩害で収穫前の農作物に大ダメージ)
2011年、台風2号接近時の雨量は沖縄本島地方で50mm程度だったのに対し、那覇市の最大瞬間風速は5月の記録を更新し55.3m/sの暴風となりました。(南南西の風)
台風で巻き上げられた海水が農作物に付着したまま雨で流されず、塩害による立ち枯れで収穫が本格化する前の農作物、マンゴー、ゴーヤー、葉たばこなどに大きな被害が出ました。
時期外れの台風接近により、農林水産被害額は夏の台風を上回り、過去最悪の70億円を超えました。(県・農林水産部発表)
今後の農業計画の見直しなども検討されています。
(それまでの台風による被害額トップは2003年の7月(台風14号)、65億9800万円。)
今回の台風6号も似たコースをたどる可能性があります。風台風となった場合、収穫前の農作物への塩害が心配されます。
夏台風よりも勢力は衰えるものの、慣れている夏台風の時期よりも早めの台風対策が必要です。