戦争の新しい形
去る8月にトランプ大統領がアフガニスタン政策を発表した。本人は新しい政策と主張したのだが、詳細を発表しなかったので、その新しさは鮮明ではない。トランプが詳細を語らなかったのは、敵に手の内を知らせるのは馬鹿げているとの理由からだ。しかし周辺から漏れ伝えられている情報では、その「新しさ」の実質は4千名の米兵の増派のようである。なお、これまで在アフガニスタンの米兵力は8千4百名とされてきたが、実際は1万1千名いることが公表された。となると、米兵力は1万5千名まで増強されることとなる。アフガニスタンに増派するのはトランプが初めてではない。オバマ前大統領も、第一期目に大規模な増派を決定した。しかし、この時は、増派の発表と同時に、部隊の撤退時期を公表した。アフガニスタンの泥沼に引き込まれるのではないかとの米国民の不安を和らげるためであった。
この記事は有料です。
高橋和夫の中東・イスラム・国際情報のバックナンバーをお申し込みください。
高橋和夫の中東・イスラム・国際情報のバックナンバー 2017年10月
税込275円(記事1本)
2017年10月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。