【目黒区】清々しい空気を感じる「清水稲荷神社」、小さいながら地元から大切にされているお社です
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稲を象徴する穀霊神である稲荷神を主祭神としてお祭りしている稲荷神社。日本で最も信仰されている神様は八幡神(応神天皇)ですが、稲荷神はトップ5に入るほど、身近な神様です。
稲荷神社の総本宮は、千本鳥居で有名な京都「伏見稲荷大社」。今回はここから御霊代を分霊してお祀りする、目黒本町1丁目の「清水稲荷神社」についてご紹介していきましょう。
清水稲荷通り商店街の中にある「清水稲荷神社」
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「清水稲荷神社」は学芸大学駅から徒歩約15分、「林試の森公園」に向かう途中、目黒通り「清水」の交差点から清水稲荷通りに入ったすぐ左手にあります。
小さなお社ながらいつ訪れてもきれいに、清々しく整えられていて、地元から大切にされているお社であることが感じられる神社です。
「清水稲荷神社」の名前は、こんこんと「清水」が湧き出していた場所に由来
「清水稲荷神社」が現在の場所に移されたのは1952年(昭和27年)のこと。篠福太郎さんが土地を寄進して移築されました。
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それ以前は、東急バス目黒営業所(車庫)がある辺り(目黒通り沿い、「Factory&Labo 神乃珈琲」のお向かい)にあったそうです(目黒区教育委員会の碑より)。
![東急バス目黒営業所](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/chikuwa/article/01631622/image-1705128678356.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
「清水稲荷神社」が最初に祀られたのは1897年(明治30年頃)。真夏の旱天(かんてん、日照りが続き、雨が久しく降っていない時)でも、清水が湧き出していたことから社名に付けられたのではといわれています。
関東大震災の後、「清水稲荷神社」を基点に計画的な土地分譲を実施
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1923年(大正12年)に起きた関東大震災で被災された渋谷周辺の方々が、比較的被害が少なかった目黒や武蔵小山に移住を希望しました(参照元:目黒区ホームページより)。
碑文谷・鷹番周辺は明治・大正期にブランド野菜「目黒のタケノコ」の産地としてその名を轟かせていましたが、移住者が増えたことにより、多くの竹林が伐採され、宅地化されたそうです。
「清水稲荷神社」周辺でも移住希望者のために、地主さんたちが計画的な土地分譲を実施。その時「清水稲荷神社」に土地発展を祈念して京都伏見稲荷より、御霊代を拝受して、社殿や鳥居を奉納したのだそうです。
鷹番小学校へ寄進した真影奉安殿を移築して拝殿に
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「清水稲荷神社」の拝殿は、太田喜八郎さんが鷹番小学校へ寄進した真影奉安殿(明治以降、学校に下賜された天皇・皇后の御真影や教育勅語謄本を納めていた建物)を移築したもの。
移築する際は、かなり苦労したそうです。
地元から大切にされ、親しまれている「清水稲荷神社」
稲荷神社の主祭神は宇迦之御魂大神(ウカノミタマノカミ、日本書紀では倉稲魂命と表記)という稲作・農業の神様です。
稲荷神本来の御利益は「五穀豊穣」ですが、農民から商人へと信者が広がったことから豊作の御利益が「商売繁盛」へと解釈されるようになったといいいます。
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稲荷神社といえば欠かせないのが狐の像。狐はご眷属(神の使い)であって、神様そのものではありません(白狐、びゃっこ)。
ご眷属には狐以外にも龍や鶏、猿、牛、オオカミなど様々な種類があり、神様ごとに異なっています。稲荷神の場合は狐がご眷属、というわけですね。
「清水稲荷神社」では初午(はつうま、2月最初の午の日で稲荷神社のお祭りの日)や9月の「地域まつり」、年末の「ふれあい感謝祭・楽市」など、商店街によるイベントも行われています。
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「清水稲荷通り」という道の名前は、清水稲荷通り共栄会という商店街の方々が付けたもので、奉納されている旗の数が目黒区内にある稲荷社の中で最も多いとか。
地元の方々から大切にお祀りされていることが感じられる清々しいお社。お近くにいらしたときは、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【神社概要】
清水稲荷神社
住所:東京都目黒区目黒本町1-1-5 大和屋ビル