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30代前半でも男性未婚率は約半数の47.4%…未婚率の実情(2021年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
色々な事情で、信念で、独身の人も少なくないが(写真:アフロ)

法に基づいて男女間で夫婦(婚姻)状態となることを結婚と呼んでいる。昨今では結婚をせずに独身でいる人の増加が話題になっているが、その実情を、内閣府が2021年7月に発表した2021年版の「少子化社会対策白書」を基に、一次情報源となる国勢調査(2020年分)の公開値から確認していく。

次以降に示すのは2020年までにおける男女別、年齢階層別の未婚率のうち、結婚適齢期と世間一般に認識されている20代から30代について、5歳区切りでその動向を確認したもの。この未婚率に該当する者「未婚者」には、有配偶者(配偶者がいる人)はもちろんだが、死別者(結婚相手が亡くなって一人身の人)・離別者(結婚相手と離婚して一人身の人)も含まれていないことに注意。要は「まだ一度も結婚していない人の割合」。もっとも結婚状態になくとも異性と同棲している人は含まれる。また性交渉の有無とは無関係。

↑ 男性未婚率(年齢階層別)
↑ 男性未婚率(年齢階層別)

↑ 女性未婚率(年齢階層別)
↑ 女性未婚率(年齢階層別)

↑ 未婚率(男女別・年齢階層別)(2020年)
↑ 未婚率(男女別・年齢階層別)(2020年)

日本では晩婚化が問題視されているが、それとともに未婚率の増加もまた同軸の問題として浮かび上がっている。男性若年層の未婚率は元々高かったが、中年層以降、そして女性は全般的に1970年代あたりから上昇の動きを示していた。他方男女ともに30歳以降では頭打ちの気配が感じられる。

国勢調査の前回調査分の2015年分との比較が次のグラフ。

↑ 未婚率変移(男女別・年齢階層別、ppt)(2015年→2020年)
↑ 未婚率変移(男女別・年齢階層別、ppt)(2015年→2020年)

元々中年層以降は未婚率が低かった、見方を変えれば伸びしろが大きかったこともあり、バブル時代あたりから未婚率は急激に上昇していた。前回の2015年分調査でも兆しはあったが、最新の調査分となる2020年分で明らかに頭打ちの動きを見せており、男性においては30代の未婚率はこの辺りが天井になりそうではある。

年齢階層区分や男女比も含め、別調査の結果 【「まだ若いから」が「相手が見つからない」へ…独身が独身でとどまる理由」】などと見比べると、結婚のハードルの高まりや結婚意識の変化と、未婚率の関係を類推できよう。

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(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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