2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生品ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ロシア軍、ウクライナ軍ともに監視ドローンや攻撃ドローンを探知するとすぐに電波妨害（ジャミング）などで機能停止させるか破壊している。破壊されたドローンは残骸になって地上に舞い散ってしまう。機能停止させられたドローンは落下して壊れることもあるが、ドローンが機体ごと地上に落ちていることがよくある。またドローンの中には最初から不良品もあり、飛来中に落下してしまう機体もある。

そんななか、ウクライナ軍の落下した爆弾を搭載した攻撃ドローンをロシア兵が棒で突いて爆発する動画をウクライナ兵がテレグラムで公開していた。

この攻撃ドローンはFPV（ファースト・パーソン・ビュー）機能でウクライナ軍が撮影していた。FPVはドローンに搭載されたカメラの視点から見えている風景が操縦者に見える。落下後にもカメラ機能は正常で、ウクライナ軍ではFPVで撮影は続行していた。ロシア兵が棒で突いているところも映っている。ロシア兵が攻撃ドローンを棒で突いた後には、攻撃ドローンの爆弾が爆発したので映像も爆発の直前で停止している。

ウクライナ軍は小型民生品ドローンに爆弾や手りゅう弾を搭載して敵軍を探知すると爆弾を投下する攻撃ドローンや、ドローンごと標的に突っ込んでいき爆発する神風ドローンを使用している。爆弾を搭載している攻撃ドローンや神風ドローンは落ちていても棒で突いてしまったら爆発する。

標的に当たらずに爆発しなかった神風ドローンや、爆弾を搭載したまま落下した攻撃ドローンがウクライナには多くあるだろう。地雷と同じで触ると爆発する恐れがあるので大変危険である。神風ドローンは敵軍の戦車や軍事施設を破壊するような爆弾を搭載しているので爆発したら大惨事になるし、攻撃ドローンに搭載された手りゅう弾でも相当な殺傷力がある。

カンボジアなど地雷が埋まっている草原付近には「地雷に触るな！危険！」という注意書きの看板が立っている。子どもがおもちゃと思って地雷を拾ったら爆発してしまう。地雷を発見した時の対応など啓発活動を村人たちにやっていた。地雷だけでなく爆発していない攻撃ドローンも落ちていても拾ったり突いたりしてはいけない。

▼落下したウクライナ軍の神風ドローンを棒で突いている様子がFPVでウクライナ軍に丸見え