NY金21日:株価急落と中国指標悪化を受けて、7月7日以来の高値更新
COMEX金10月限 前日比6.40ドル高
始値 1,152.90ドル
高値 1,167.00ドル
安値 1,148.10ドル
終値 1,159.20ドル
世界的な株安傾向が警戒され、続伸した。
引き続き中国リスクの織り込み状況が鍵を握る相場環境になっているが、アジアタイム二波py法された中国の8月製造業PMIが前月の47.8から47.1まで低下したことが、改めて金相場を押し上げている。中国経済の減速状態が再確認された格好であり、株安と連動する形で一時1,167.00ドルまで上値を切り上げた。その後は週末を控えての利食い売りで上げ幅を削る場面も見られたが、ニューヨークタイムに入ると米国株が下げ幅を拡大する動きと連動して、改めて押し目買い優勢の展開になっている。
中国発のリスクオフの動きが、素直に金相場を押し上げる展開が続いている。本日の米国株は前日比で3%を超える下落率が記録されており、投資家のリスク回避姿勢が金市場に対する資金流入を促している。金上場投資信託市場でも、過去1週間で「SPDR GOLD SHARES」の投資残高が671.87トンから677.83トンまで5.96トン増加するなど、株式市場からの資金シフトの動きが推測される動きが観測されている。
更にリスクオフの動きが加速すれば金相場も株価に連動安になる可能性が高いとみているが、当面は株価との逆相関関係が重視され易く、中国リスクが収束に向かうまでは瞬間的な上昇リスクが残される。為替相場もドル安方向に振れており、中国リスクを株式相場がどのように評価するのかの一点で短期トレンドが決定付けられる状況になっている。金相場の売りが再開されるには、リスクマーケットが落ち着きを取り戻すか、逆にパニック的な売り圧力に見舞われる必要性がある。それまでは、戻りを試す動きが優勢になる。