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秋のひとり旅で滞在したい!「昭和レトロな東北の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

厳しい暑さが一段落し、いよいよ旅に出たくなるシーズンが始まる。これからは日本各地で順々に紅葉シーズンも迎える。忙しい日常や人間関係から離れて、ひとり温泉に癒やされる旅に出かけてみてはいかがだろうか。

秋のひとり旅におすすめしたいのが、昭和レトロな雰囲気が漂う温泉地。歴史を感じさせる温泉街は、どこか懐かしく、旅情を誘う。レトロな温泉地にゆっくり滞在して英気を養いたい。

そこで今回は、ひとり旅で滞在したい昭和レトロな温泉地を東北エリアに絞って5カ所紹介しよう。

下風呂温泉(青森県)

下北半島北端、津軽海峡に面した港町の温泉地。最果ての温泉地といった風情が昭和レトロを思い起こさせる。おもに3つの源泉があり、いずれも乳白色が美しい濁り湯。どの温泉施設もかけ流しである。日帰り温泉の「海峡の湯」では、2つの硫黄泉「大湯」と「新湯」を同時に楽しめる。イカやホタテ、ウニ、あんこうなど海産物も美味。

大鰐温泉(青森県)

温泉街を貫くように流れる平川沿いに、住宅などに混在する形で旅館や共同浴場が立ち並ぶ。特別な温泉情緒がある街ではないが、どこか実家に帰ってきたような、昭和レトロな懐かしさがある。昔ながらの共同浴場も健在で、地元の湯浴み客に混じって、新鮮な源泉を堪能したい。この地でしか食べられない大鰐温泉もやしは、ぜひ一度は味わいたい名物である。大鰐温泉までは鉄道が延びているため、車以外でもアクセスしやすいが、観光客で混雑することはほとんどない。

湯田川温泉(山形県)

田園地帯に8軒の温泉宿と2つの共同浴場が軒を連ねる小さな温泉地。源泉が豊富なことでも知られ、「源泉かけ流し宣言」をしている。もちろん、すべての宿が源泉かけ流し。作家・藤沢周平ゆかりの温泉地で、小説を読みながら旅館に缶詰めになってみるのも楽しい。共同浴場の正面湯は、小さな湯船に大量の透明湯が絶えず注がれ、オーバーフローしている。歓楽的な施設は何ひとつもないが、豊富な湯量の源泉と時が止まったかのような雰囲気の温泉街があれば他に何もいらない。

台温泉(岩手県)

花巻温泉郷の一角を占める台温泉は、山の谷間に10軒ほどの旅館と日帰り温泉が並ぶ静かな温泉地。台温泉の源泉を引く近くの花巻温泉は超巨大温泉ホテルが鎮座するが、台温泉は対照的に湯治場風情の落ち着いた温泉地である。小規模の温泉が並ぶが、なかでも中嶋旅館は宮大工の手による築100年の木造建築が目を引く。基本的にどの宿も硫黄分を含んだ源泉が掛け流しである。もともと湯治場だったこともあり、ひとり客を受け付けている宿が多い。

あつみ温泉(山形県)

「温海温泉」と書くように、日本海へと注ぐ温海川沿いに湧出している温泉地。温泉街には木造三階建ての昔ながらの老舗旅館が並ぶほか、正面湯など3つの共同浴場が今も健在で、どこか懐かしい昭和の佇まいが魅力である。日本海に面したアクセスが不便な土地ということもあり、ひとり旅にふさわしい旅情を感じさせる温泉街だ。

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温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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