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故障したカメラを保険で修理してもらえた!月額180円の保険に救われた実体験談

Akiブロガー / くらしフォトグラファー
修理に持ち込んだときの筆者のカメラ

愛用しているカメラが故障してしまいました。大切な機材なので修理することにしたのですが、約4万円もの修理費が見積もりに出て痛い出費です。ですが、そこで加入していた保険のことを思い出して申請してみたところ、無事に保険で修理費をまかなうことができました。

修理料金39,270円の見積り。保険で36,270円を受け取ることができたので、ほとんど出費なく修理できました。
修理料金39,270円の見積り。保険で36,270円を受け取ることができたので、ほとんど出費なく修理できました。

本記事では実体験をもとに、保険が活躍するシーンや、逆に保険では対応できない事例を解説します。わたしが利用している保険や、その具体的な利用方法についてもお伝えします。そこまで高額な保険でなくても利用する価値があるのでぜひ参考にしてください。レンズの保護フィルターを買うくらいのお金で保険に加入できますよ。

カメラの事故・故障には携行品損害保険が便利

筆者が加入している保険は、いわゆる「携行品損害保険」という部類の保険です。外出中に偶然の事故で携行品が破損、盗難、火災などにあったときに、その損害を補償してくれます。わたしが加入していて実際にお世話になったのは「楽天超かんたん保険 持ち物サポートプラン」という保険です。

楽天超かんたん保険 持ち物サポートプラン(標準コース)
保険料:1,990円(年払)、180円(月払)
携行品損害保険金額:20万円
携行品損害の免責金額(自己負担金):1回の事故につき3,000円

カメラやレンズなどの持ち物が保険対象の「携行品」に当たります。ひとつの品物につき最大20万円までカバーしてくれます。例えば一眼カメラと交換レンズが壊れた場合、それぞれ20万円まで対応してくれるので、最大で40万円(厳密には負担金3,000円を引いた"39万7千円")の保険金がおります。

保険によって対応できる品物が決まっているので、契約の際は何が保険の対象に含まれているのかをきちんと確認するようおすすめします。例えばこの保険の場合、スマホやノートパソコンなどは対象外なのでご注意ください。

保険で補償してもらえるのはどのような場合か

わたしは2018年から保険に加入していて、これまで3回保険の申請をして2回保険金を受け取っています。どのような場合なら保険金がおりるのか、あるいは逆にどのような事例だと保険の対象にならないのか、そして保険金額がどのように決まるのかについて解説します。
※筆者の加入している保険の場合です。保険によって規則が異なります。

保険で補償してもらえるのは事故の損害

携行品損害保険で対応してもらえるのは、外に出かけているときに壊してしまったり、盗まれてしまったものです。カメラ機器で多い落下事故や、盗難の被害に備えることができるので、日常的にカメラを使う人には特におすすめの保険です。

わたしの場合、水濡れで故障してしまったカメラや、落として壊してしまったレンズフィルターをこの保険で補償してもらいました。わたしは過酷なアウトドア環境で撮ることはあまりないのですが、雨の中で撮影したり、水族館でオルカショーを撮っていたら水をかぶってしまってカメラを壊してしまいました。防滴のカメラやレンズでも過信は禁物です。

水に濡れながら楽しくオルカショーの様子を撮影。気づいたらカメラが水に濡れて故障していました。4万円の修理費がかかることになってショックでしたが保険で補償してもらえて安心しました。
水に濡れながら楽しくオルカショーの様子を撮影。気づいたらカメラが水に濡れて故障していました。4万円の修理費がかかることになってショックでしたが保険で補償してもらえて安心しました。

また、保険はあくまで偶然の事故における損害を補償するものなので、故意で壊してはいけません。保険を悪用してはダメなので虚偽の報告などはしないようにしましょう。

補償してもらえる金額の決まり方

もらえる保険金は、「修理料金」と製品の「時価」を比べて、そのうち低いほうから免責金額3,000円を引いた金額になります。

例えばカメラの修理料金に5万円の見積もりが出ていて、そのカメラの時価が15万円なら、低いほうは5万円です。ここから免責金額の3,000円を差し引いた4万7千円が保険金として振り込まれます。

時価は購入したときの価格から計算され、時間の経過に応じて価値が下がります。また、修理ができない場合は、修理の見積書に新品の買い替え価格を記載してもらい、それを修理料金として認めてもらうことができます。その場合、おのずと製品の時価のほうが低くなります。つまり、どんなに修理料金の見積もりが高くても、もらえる保険金は製品の時価が上限です。

また「楽天超かんたん保険 持ち物サポートプラン(標準コース)」の保険金の上限は20万円です。仮に修理料金や時価が20万円を超えた場合は、修理費を全額まかなうことはできず20万円(正確には19万7千円)までしか受け取ることができません。

わたしがカメラの故障で保険を利用したときは、修理費39,270円から免責金額を差し引いた36,270円を振り込んでもらったので、ほとんど出費なく修理できました。

水濡れで故障したカメラ。モニターの周辺に本来の画像にはないモヤモヤとした模様が出るようになってしまいました。液晶ユニットの交換の費用が技術料なども込みでおよそ4万円でした。
水濡れで故障したカメラ。モニターの周辺に本来の画像にはないモヤモヤとした模様が出るようになってしまいました。液晶ユニットの交換の費用が技術料なども込みでおよそ4万円でした。

一方でレンズフィルターの破損の場合は、修理が不可能だったので、時価をもとに保険金が振り込まれました。新品で買うと3万円もするフィルターなのですが、購入から6年経っていたこともあり時価がおよそ5千円と算出されました。ここから免責金額3,000円を引いた「約2千円」がもらえた保険金です。このときは思ったより額が小さくてすこし残念でした。

落として分解してしまった可変ND&CPLフィルター。
落として分解してしまった可変ND&CPLフィルター。

経時的な故障は保険の対象外

携行品損害保険は、外出中の事故でモノが破損、盗難、火災などにあったときにその損害を補償してくれる保険なので、時間の経過によるモノの不調は対応してくれません。例えば、カメラやレンズのカビです。

カメラの撮像素子のところにあるガラスフィルターにカビが生えてしまったことがあるのですが、この修理については補償してもらえませんでした。雨に濡らしてしまったことを理由に保険で対応してもらえないか申請したのですが、審査の結果、経年による可能性が高いということで保険はおりませんでした。

撮像素子の前のガラスフィルターにカビが生えてしまった。このときは保険では対応してもらえませんでした。
撮像素子の前のガラスフィルターにカビが生えてしまった。このときは保険では対応してもらえませんでした。

事故の報告と保険金の申請

事故でカメラなどの携行品が故障してしまった場合の手続きについて紹介します。

初めて保険の手続きをするときは保険が利用できるのか不安でしたが、実際にやってみるとそこまで煩雑なことはなく、比較的シンプルかつ円滑に手続きができました。

事故が起きて保険の申請をするときの手順は以下の流れになります。

  1. 事故の報告
  2. 保険会社から確認の電話がかかってくる
  3. 保険金の申請に必要な書類の提出
  4. 保険の審査結果の連絡
  5. 受理された場合は保険金が振込まれる

事故の報告

保険会社に事故の連絡をします。

「楽天超かんたん保険」の場合は、まずマイページにアクセスすることをおすすめします。ここで自分の保険の加入状況を確認できて、証券番号など手続きに必要な情報が分かります。
連絡窓口は、楽天保険の総合窓口あんしんダイヤルです。24時間365日対応していて、フリーダイヤルです。ここに電話しましょう。
参考:事故のご連絡 楽天保険の総合窓口

電話をかけると自動音声が対応してくれます。案内に従って事故の報告と保険金の申請を行います。

オペレーターにつないでもらったり、ウェブ手続きを選んだりできます。わたしの経験上おすすめは「ウェブ手続き」です。オペレーターに繋ぐ場合は、しばらく待たされる可能性があるほか、口頭で細かいことを伝えることになりすこし大変でした。

ウェブ手続きを選ぶと、電話のショートメッセージにリンクが送られてきます。そこから指定のページにアクセスをして、事故の詳細などを入力します。証券番号や連絡先、いつどこでどんな事故に遭ったのか、事故でなにが被害に遭ったのかなどを記入します。

確認の電話

事故の報告をしてから3営業日以内に担当者から電話がかかってきて、事故の詳細や今後の手続きの進め方について話を聞かれます。

報告した事故の内容の再確認と、被害にあったものをいついくらで買ったのかについて尋ねられます。もしカメラが壊れていたのであれば、カメラを購入したときの領収書やクレジットカードの明細、あるいはショップからのメールなどで購入日と購入金額を確認しましょう。

保険会社の担当の方から、今後の手続きについて説明されて、書類提出のステップへ進むことになります。

書類の提出

電話のあとに書類提出用のウェブページのリンクがショートメッセージで送られてきます。このページから以下の画像データを提出します。

  • 壊れたものの写真(全体像、型番がわかる部分、壊れた部分)
  • 修理状況の詳細がわかる見積もり(破損個所の状況、修理料金などが明記されているもの)
  • 購入履歴の写真(いつ、いくらで買ったかわかるもの、カードの明細や購入履歴のメール画面など)

保険金の振り込み口座の情報もここで記入します。

壊れたカメラやレンズなどを一刻も早く修理したい場合があると思います。必要な書類さえ提出できれば、保険金の可否がわかるまえに修理の手続きを進めて問題ありません。壊れた品物の写真を撮っておくことだけは忘れないよう注意してください。

保険金の可否の連絡

必要な書類を提出したら保険の審査が行われて、その結果を伝える電話がかかってきます。わたしの場合は書類を提出した翌日に電話がきました。無事に保険がおりることになれば、指定の口座にお金が振り込まれます。

カメラは落下事故が特に多く保険が役立つ

一般的にカメラは外出先で使用する機会が多く、また日常とは異なる不慣れな環境で用いられることも多いので、ふとした拍子でカメラを落として壊してしまう事例がよくあります。カメラだけでなく、うっかりレンズを落としてしまったという話もよく聞きます。

カメラやレンズには高級な品物が多いので、盗難の対象になりやすく、修理費も高額になりがちです。何十万円もするようなモノを持ち歩くことを考えると、携行品損害保険は役立つ可能性が高いです。カメラを趣味にしているのであれば、検討する価値は十分にあるでしょう。

まずは自分がすでに加入している保険の内容を改めて確認してみることをおすすめします。クレジットカードに付帯する保険や、火災保険などでも類似の内容の補償をしてくれることがあります。わたしが利用しているクレジットカードの保険だと、そのカードで購入したものしか補償してくれなかったり、購入後から間もない期間でないと補償してくれないなど、条件がいろいろとあって不便でした。内容はきちんと精査したほうが良いでしょう。

筆者は購入したばかりの高級カメラを事故で壊してしまったことがあり、それを機に携行品損害保険に加入しました。事故に遭うと大切なカメラが壊れてしまったことがショックだったり、金銭的な損害が大きくストレスになってしまいます。安心を買うという意味でも保険は役に立ってくれます。

筆者が過去に保険を利用したときや、どの保険に入るか検討したときの記録をブログに書いているので興味のある方はこちらもあわせてご覧ください。

関連ブログ:壊したカメラ用品を保険で補償してもらう申請をしたので備忘録【実体験談】 | 神戸ファインダー

関連ブログ:EOS Rを購入1週間で壊したのでカメラの保証・保険について真剣に考えてみた | 神戸ファインダー

追記:YouTube動画でも携行品損害保険について解説しました。

ブロガー / くらしフォトグラファー

ガジェットの情報を発信するブロガー。得意分野はカメラ・パソコン関係。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。取り上げるアイテムは実際に使って良かったものだけに厳選。 日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"として活動。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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