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【パラアイスホッケー】北京への戦いが始まる!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
激しいぶつかり合いはアイスホッケー以上!! 氷上の"超"格闘技だ!!(写真:ロイター/アフロ)

日の丸を身につけた選手たちの活躍が今も記憶に残る「東京パラリンピック」。

興奮の余韻が、まだ残っている方も少なくないでしょうが、来年の2月には、北京で冬季パラリンピックが開催されます。

下肢に障がいのある人たちが、アイスホッケーのルールを一部変更して行う「パラアイスホッケー」!!

アイスホッケーと同様に激しい体のぶつかり合いが、醍醐味となっている競技です。

冬季パラリンピックのパラアイスホッケー競技は、8か国が参加します。

現時点で、北京で開催される(予定)出場権を獲得しているのは、アメリカ、カナダ、RPC(ロシアパラリンピック委員会)、韓国、チェコの5か国で、残された出場権は3つ。

"北京行きの切符"を懸けて、日本代表が臨むのが、今月、スウェーデンで開催される世界選手権Bプールです。この大会で3位までに入れば、最終予選に進み、最終予選で残り3つの出場権を目指して戦います。

▼パラリンピックはアメリカが3連覇中

1994年のリレハンメル大会から、パラリンピックの正式競技になった「パラアイスホッケー」(当時の名称はスレッジホッケー)で、注目しないわけにはいかないのが、「アメリカ」です。

アメリカは、1994年リレハンメル、1998年長野の2大会こそメダルを獲得できなかったものの、2002年ソルトレイクシティ以降の大会では、すべてメダルを獲得。2010年バンクーバーから2018年ピョンチャンまで、3大会連続で金メダルを獲得しています。

世界屈指のFWとして注目されるアメリカのデクラン・ファーマー。
世界屈指のFWとして注目されるアメリカのデクラン・ファーマー。写真:ロイター/アフロ

▼アメリカの強さの要因は?

アメリカの強さの要因は、アイスホッケーと、パラアイスホッケーに垣根がないこと!!

NHLもパラアイスホッケーも、同じ団体(USAホッケー=アメリカホッケー協会)が運営。

オリンピック競技も、パラリンピック競技も、同じ「ホッケー」なのです!

▼日本のホッケー界で唯一のメダルはパラアイスホッケー!

2010年バンクーバー大会に出場した日本は、準決勝で、前回金メダルのカナダと対戦。自国開催でアリーナのファンのほとんどがカナダを応援する状況ながら、カナダを下して決勝へ進出!

決勝ではアメリカに敗れたものの、銀メダルを獲得しました。

バンクーバーパラリンピックで銀メダルを手にした日本代表チーム(提供:日本パラアイスホッケー協会)
バンクーバーパラリンピックで銀メダルを手にした日本代表チーム(提供:日本パラアイスホッケー協会)

過去のオリンピックのアイスホッケー競技でも、日本がメダルを獲得したことはなく、オリンピック、パラリンピックを通じて、日本のホッケー競技では初めてのメダル獲得となったのです。

【参照記事】大きな一歩

2014ソチ大会は、出場権を獲得することができませんでしたが、2018年ピョンチャン大会は、予選を勝ち抜き2大会ぶりの出場を果たしました。

前回大会のピョンチャンに続く出場を果たせるか?

その第一歩となる「世界選手権Bプール」は、9月17日から始まります!

尚、大会の模様は、インターネットでのライブ配信が予定されているそうですので、パラアイスホッケーを、一度ご覧になっては、いかがでしょう?

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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