【福島市】心温まる 日本画家齋正機さんの美しくやわらかな福島の風景画などの作品展開催中
福島市出身の日本画家齋正機(さい・まさき)さんの作品展「‐絵と映像とエッセイで綴る‐齋正機展2022『福島今昔物語』」が、5月8日(日)まで、福島市のとうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター)で開かれています。
待ち望んだ3年ぶりとなる福島県での展覧会、早速私も足を運んできました。
福島への想いがあふれる珠玉の作品
福島市の美しい田園風景と鉄道や県内の観光名所の景色など、最新作を含む作品およそ90 点が展示されています。
いずれも、優しい色使いとやわらかなタッチで描かれた福島への想いが詰まった作品です。
入口で出迎えてくれたのは、福島駅前に路面電車が走り、賑やかな福島市街地の風景。(写真:右側)
「わー、懐かしい」と、当時を知る母が「中合デパートが大町にあったのよ」などと教えてくれました。
そして、懐かしの丸みを帯びた新幹線と家族の帰福を思わせるシーン。(写真:左側)
なんだか、久しぶりに再開する家族の会話が私の耳に聞こえてきて、思わず口角が上がります。
まだ展覧会に入場する手前なのですが、すでに、齋さんの世界に引き込まれ、あたたかな気持ちです。
故郷・福島の風景を愛する日本画家 齋正機
齋正機さんは、福島県福島市出身の日本画家で、1998年、喜多方市美術館主催のふるさとの風景展で最優秀賞受賞を皮切りに数々の絵画展で受賞。
以後、福島の風景を中心に鉄道、花、人物などを描く新日本画としての世界を広げています。
ふくしま物語~桃源郷59の願い~
幅6メートルの空と海と鉄道と桃源郷のコントラストが美しい1枚。
淡いピンク色の桜は、「59本」あります。
ひとつひとつ違う形をしています。
そう、福島の59市町村のそれぞれの形なのです。
東日本大震災後、故郷への想いが込められた作品。
10年後、20年後、1万年後……
きっといつの時代も、この作品を見て「希望」を感じることでしょう。
【最新作】夜ノ森ノ桜~Wonderful World~
福島県有数の桜の名所、富岡町の夜の森の桜並木。
東京電力福島第1原発事故により、夜の森の大半が帰還困難区域になっていましたが、今春、12年ぶりに全長2.2キロの桜のトンネルは、待ちにまった多くの人たちで賑わいました。
感動のあまり、泣きながらご覧になった方も多くいることでしょう。
夜の森の桜並木への齋さんの思いは、ぜひ会場に足を運んでお感じください。
夜の森の桜は、今年は、儚くもすでに散りゆきましたが、私は、この画を見て、来年こそは必ず行きたいと思いました。
その思いはこの画だけにとどまりません。
福島県内のやわらかで、温かくて、どこか懐かしいその美しい風景の場所に、私も足を運んでみたいと、齋さんの数々の作品に心から思わされました。
展覧会では、自伝的エッセイ「福島鉄道物語」に、福島市内の5つの高校の生徒がナレーションを付けた映像や、エッセイに関わる仕事など、さまざまな角度から齋さんの魅力を感じることができます。
会場限定オリジナルグッズも販売
ポストカード・クリアファイルや、齋さんが描いた包装紙に包まれたお菓子などが多数販売されています。
齋さんのサイン入り本は、平日1日20冊限定販売。
展覧会の思い出やお土産にぴったりです。
日時 4/2(土)~5/8(日)
会場 とうほう・みんなの文化センター(福島県文化センター)
料金 一般・大学生1,200円、中学・高校生600円、
小学生以下無料
時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
休日 4/25
問合せ 福島民報社事業局 (024)531-4171
福テレ音声ガイド (024)536-8011
HP とうほう・みんなの文化センター
主催 福島民報社、福島テレビ、ラジオ福島
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