関東・東北豪雨 ひまわり8号がとらえた浸水域
9日~10日の記録的な豪雨により、堤防が決壊して広がった浸水域を、気象衛星ひまわり8号がとらえていました。
上図は、気象衛星ひまわり8号による画像です。植物がある地域が緑色になるよう調整されています。
茨城県常総市での堤防決壊後、浸水が広がった地域は、緑色が消えています。気象衛星の利活用について研究を続けているウェザーマップの渡辺正太郎予報士によると、決壊以前は田畑や木々が多くあったために緑色に写っていたのが、水に浸かったり流されたりしたことで、緑色に写らなくなったということです。
このような状況をとらえられるようになったのは、7月から気象衛星ひまわりが8号に新しくなり、解像度などが大幅に向上したことによりますが、当然、すべての浸水をとらえられるわけではありません。上空36,000kmからとらえられるほど、今回の浸水の規模が大きかったと言えます。
情報収集衛星などでは、よりクリアにとらえることが可能ですが、2.5分毎に更新される気象衛星ひまわりでも、昼間に雲さえなければ、ほぼリアルタイムでとらえられるということが今回の事例で明らかになりました。
同様の事例はもう起こらないことを願うばかりですが、気象衛星の機能向上により、これまで想定していなかった活用法や発見が、今後も出てくる可能性があります。