野菜不足を感じている人5割強、何を対策にしているのだろうか
好き嫌いの対象として良く挙げられる野菜だが、ほどよい量の野菜の摂取は健全な日常生活の維持には欠かせない。どれほどの人が自分の野菜不足を感じ、いかなる対策を講じているのだろうか。JC総研が2016年1月に発表した、野菜や果物の消費行動に関する調査結果をもとに、その実情を確認していく。
非菜食主義者も中には居るが、多くの人は日々の食生活の中で野菜摂取は欠かせないものと認識し、またそれを実践すべく食事をしている。しかし自らの野菜不足を認識している人も少なくない。今調査の経年結果によるとわずかずつではあるが野菜不足を自認する人は増える傾向にある。
それでは野菜不足を自覚している人たちは、どのような解消法を用いているのだろうか。複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が対処法として実行しているのは、家庭内の食事で野菜の摂取量を増やすもので、4割近くの人が同意を示している。
次いで多いのは「市販の野菜ジュースで野菜不足解消を目指す」とするもの。2割近い人が回答している。市販の野菜ジュースの摂取と野菜不足解消との関係には賛否両論があるものの、実態としてこれだけの人が実行している。また「カット野菜を多用する」人も1割強。
一時期ブームになったサプリメントは8.9%、青汁は8.3%。野菜では無いが果物の積極摂取を心がける人も1割強見受けられる。
これを属性別に見たのが次のグラフ。各属性の思惑が非常に良く出る結果となっている。
家庭の食事で増やす人は男性よりも女性に多い。また、中食や外食で野菜を積極的に増やす人は単身女性が突出している。単身男性はカット野菜やサプリメントなど、調理による野菜摂取量の増加が難しいことを受けて、多様な方法で野菜を摂ろうとしているようすがうかがえる。市販の野菜ジュースは単身者に、果物ジュースは既婚者に、より人気があるようだ。
他方、野菜不足を感じているものの、特に対処しない人も少なからず存在する。
このグラフは上記問いの選択肢から回答の一部を抜粋の上、再構築したもので、「複数回答」とはあるが2項目が同時に当てはまる人は存在しないので事実上別々のものとして見て良い。必要性を感じる・感じないは別として、野菜不足を感じているものの、より一層の野菜摂取の行動をしていない人も2割から4割は居ることになる。特に既婚男性は4割近くが特に何もしない、3割は必要性を感じているにも関わらずしていない。
野菜不足状態を自覚する男性諸氏への健康状態が気がかりでならない。単身者はともかく、既婚者に関しては、配偶者には何らかの配慮を願いたいものだ。
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