【富士宮市】淀師の湧水の守り神!出水に祀られているのは、剣に巻き付いたカッコイイ竜神さま!
以前に小泉にある出水不動尊を見に行ってきました。奥深い境内は湧水があり、奥には不動明神が祀られていました。
富士宮市は富士山の恩恵を受け、あちらこちらで湧水が見られます。
そして富丘小学校付近に同じく『出水』と言われる場所があると聞き、捜索してきました。
富丘小学校前の県道184号白糸富士宮線を東に向かっていくと、右側に歩く博物館の看板が見えたので、とりあえず寄ってみる事にしました。
看板には『渋沢遺跡』とありました。この辺で土器や石器などが発見されているのだそう。遺跡風の景観ではなく、木々が植樹されて管理された土地のようで、看板がなければ遺跡とは思えない感じでした。
渋沢遺跡から約150mほど進んだ場所に、淀師区1町内会集会場があります。
集会場には、鳥居があり小さな祠が祀られていました。
集会場の東にある細い道を少し下ると、また歩く博物館の看板を発見。近寄ってみると、『出水の観音』と書いてありました。
看板には「観音堂がある丘陵の崖下付近から水が湧き出している」と書かれていたので、観音堂の横を通り抜け、勾配のきつい坂を下ります。足元が湿っていたので、(最近天気が悪いせいか、元々湿気があるからなのか定かではありません)足場が悪くなっていましたので、ゆっくりと歩きます。
坂道を下ったところには、2基の灯籠が並んでいました。
灯籠の真ん中には10段もない階段があるので、滑らないように気を付けて下りていきます。
降りると、目の前には広々とした養鱒場が広がっていました。勢い良く水が流れ落ちる音がして、養鱒場へ大量の水が流れ込んでいます。
湧水の近くに祀られている竜神は、観音堂から真下辺りの崖の間にありました。大きな岩を削った場所を祠にして、存在するその姿。
民間信仰では水神の化身や神使を「竜」や「蛇」として崇拝してきたそうです。
小学校の頃、この辺りにはもっと沢山の養鱒場があり、鱒が元気よく飛び跳ねて餌をもらっていた光景を学校帰りに良く眺めていました。
養鱒に限らず、農作物など、また生活用水として、豊かな湧水の多くの恩恵を受けながれ生活をしていることを改めて感じ、恵まれた環境を守り伝えていくことも大切だと考えさせられました。
剣に巻き付くように存在する竜神は、清水への感謝と共に水害のないようにと祈りを込められているようでした。
何か昔からこの姿を見たことがある…と思っていたのですが、修学旅行で自分のお土産にと、この竜神さまに似たキーホルダーを買ったような記憶が甦りました。
あのキーホルダーを持っていると、なんだかとても強くなったような気がしていたのを思い出して、初めてお目にかかれた竜神さまですが、ずっと守ってもらってきたようなそんな親しみを感じながら、『出水の観音様』を後にしました。
出水の観音:富士宮市淀師
アクセス:富丘小学校前の県道184号白糸富士宮線を東に向かって約200m先の右側に淀師区1町内会集会場があるので、その脇道を入ってすぐ
*足元が悪いので、散策にはご注意ください