宮城県でも梅雨本格化 蒸し暑さと雷雨に注意
今週は25日(日)に沖縄で、翌26日(月)に奄美地方で梅雨明けが発表されました。ということはそれだけ梅雨前線が北上しているということで、東北地方においても本格的に梅雨空が続くようになってきています。
宮城県において梅雨と言えば、シトシトと雨が降って昼間も気温が上がらない「梅雨寒」のことも多いのですが、今年はそれとは正反対の蒸し暑さがこの先も続きそうです。
連日30度近い暑さが続きそう
グラフは仙台の向こう半月の予想気温です。グラフの上下に広がる色塗りは「予想の幅」を表し、また点線は平年値を表していますが、最低気温・最高気温ともに平年よりずっと上の状態が予想されています。
最低気温でも22度前後と、宮城県民からしてみたら寝苦しい夜が続き、また日中は30度近い暑さが連日予想されています。熱中症にはご注意ください。
この暑さの要因は、梅雨の「もう一つの主役」と言われる存在がいないことにあります。
どこに行った?オホーツク海高気圧
そもそも宮城県で梅雨寒になることが多いのは、オホーツク海に高気圧が進んできて、そこから涼しい海風が吹きこむためです。昨年の梅雨入りの時には仙台は最高気温でも14.5度しかありませんでした。
このためよく「梅雨前線は太平洋高気圧とオホーツク海高気圧の間にできる」と言われたりしますが、これは厳密に言えば少し違います。梅雨前線は太平洋高気圧からの湿った空気とインド洋からの湿った空気(モンスーン)が合流することで形成されるもので、オホーツク海高気圧は梅雨の間、毎日毎日存在するわけではありません。
実際、きのう27日(火)の天気図では日本海に梅雨前線が伸びていますし南には太平洋高気圧もありますが、オホーツク海に高気圧はいません。今年はこうした状況が多くなっています。
そしてこの涼しさをもたらす高気圧がいないことで、東北付近にまで太平洋高気圧からの暖かく湿った空気が送り込まれています。この先もオホーツク海高気圧は当面は現れない見込みで、気温の高い状態が続くでしょう。
蒸し暑さと同時に雷雨にも注意
太平洋高気圧からの「暖かく湿った空気」は蒸し暑さをもたらすだけではなく、雷雲の材料にもなります。特にきょう28日(水)は日本海に上空の強い寒気が南下していて、この「地上は蒸し暑いけど上空は寒い」というアンバランスによって雷雲が発達しています。
あす29日(木)にかけてもこの大気の不安定な状況は続く見込みで、宮城県においても急に強い雨が降ってきたり雷が鳴ったりする可能性がありますので落雷などにはご注意ください。