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NY金22日:10営業続落、ゴールドマンは1,000ドル割れ予想

小菅努マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト
(写真:アフロ)

COMEX金8月限 前日比12.00ドル安

始値 1,100.10ドル

高値 1,102.30ドル

安値 1,085.60ドル

終値 1,091.50ドル

引き続き米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに対する警戒感が強く、続落した。これで10営業日連続の下落となる。

来週28~29日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催を控えているが、マーケットではFRBが利上げに向けての地ならしを進めていることに対する警戒感が強く、ドル買い・金売り優勢の展開が維持されている。本日は米金融当局者に大きな動きは見られなかったが、金上場投資信託(ETF)市場でもまとまった売り圧力が報告されている影響もあり、金市場からの強気派の撤退が強くイメージされている。

しかも、アジアタイムにはゴールドマン・サックス・グループが金価格の最悪期は脱していない、1,000ドル割れの可能性もあるとの見方を示したことが弱気派を勢い付かせ、7月20日の1,080.00ドルを割り込むには至らなかったが、当時のパニック的な急落水準に鞘寄せする動きが強くなっている。

アジア現物需要は主に中国で強含みに推移しているが、インドでは予想されていた程には末端需要が拡大していないとの報告もあり、アジアタイムに現物市場主導で安値是正を進めるような動きも見られない。現物市場では、寧ろETF売却に伴う在庫調整の動きが強く警戒されている。

チャート上では20日のアジアタイムに形成された長い下髭を埋める動きが活発化しており、直近安値1,080.00ドルを下抜くと、1,050ドル、1,000ドルと節目でのサポートを打診する展開に。更に現物需要が拡大するか、鉱山分野で生産調整が始まらない限り、自律反発的な動き以上の上昇を想定することは難しい。貴金属調査会社GFMSはボトムが近く、1,000ドルを下回る水準の継続は想定していないとの見方を示したが、弱気ムードを払拭するには至っていない。

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マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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