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現役Jリーガーと『ゴールキーパー』を学ぶ。『六反キーパーアカデミー』が来年1月に開催!

高村美砂フリーランス・スポーツライター
昨年の六反キーパーアカデミーに参加した高校生。(写真提供:GLA)

元日本代表GK六反勇治(清水エスパルス)が近年、オフシーズンを利用して開催してきた『六反キーパーアカデミー(GOREIRO’S LIFE ACADEMY、以下、GLA)』が来年1月、中・高校の1〜3年生を対象に熊本県の松島総合センター『アロマ』で開催される。高校生が1月4日の午前〜5日の午前、中学生は1月5日の午後〜6日の午後まで、それぞれ泊まり込みで行われる本格的な短期スクールだ。

面白いのが、フィールドのトレーニングにとどまらず、ピッチ外でもいろんな働きかけを行っていること。世界で、あるいは国内で活躍するプロサッカー選手のプレー映像を見ながら、ゴールキーパーのサッカーへの関わり方を学んだり、人間性を育むことを目的としたカリキュラムが組まれるなど、いろんな角度から『ゴールキーパー』を学べる内容になっている。

「GKはある意味、理不尽なポジションでもあります。あれだけ大きなゴールをたった一人で守るとなれば失点の可能性が高くなるのは当然なのに、ゴールを決められれば、GKの責任がクローズアップされてしまう。でもその理不尽さってある意味、世の中でもあちこちで見られるものだと思うんです。事実、ほとんどのことが思い通りには進まないし、目の前で起きていることに疑問を感じながらも取り組まなければいけないことだってある。そう考えれば、GKとしてプレーする経験によって、一人の人間としても育てられているところがたくさんあるし、学べることもたくさんある。それは僕自身がGKとしてプレーする中で身を以て体感してきたことでもありますが、であればこそ、プロサッカー選手としてそれを伝えていく役割も担うべきなのかな、と。短い時間の中で伝えることには限りがありますが、GLAで学んだことが中高生にとって、この先GKとして戦っていく上でのきっかけになるような、そんな時間になればと思っています」

そんな六反の思いに賛同して、今回のGLAには彼の母校である熊本国府高校サッカー部のGKコーチである生田千宝を始め、地元、ロアッソ熊本のGK畑実、GK内山圭、アビスパ福岡の山ノ井拓己ら現役Jリーガー参加。女子サッカー界から、ベガルタ仙台レディースに所属するGK池尻凪沙が参加するのも特筆すべきことだろう(注:体調等により選手は変更になる可能性あり)。プロサッカー選手については自身のトレーニングを兼ねての参加になるが、プロサッカー選手と同じピッチに立って、彼らのプレーを間近で体感しながら『ゴールキーパー』を学べるのもGLAならではだ。

「プロサッカー選手はこの時期、来シーズンの開幕を目指して本格的な体づくりに取り組んでいます。今回参加してもらう選手も同じで、いろんなステージでプレーするGKが一緒にトレーニングを行うことで、選手自身も他クラブのトレーニング方法を学んだり、自身のレベルを知ることで課題を見直す時間にもなっています。そんなプロサッカー選手の姿を間近で見ることで、参加してもらう中高生にとっても『プロ』の世界で生き抜くための厳しさを知り、人生をかけて戦う彼らの姿や言葉から様々なことを学んでもらう時間になれば嬉しいです」

開催が間近に迫る1月のGLAでは、中・高校生ともにそれぞれ24名定員で参加者を募集しているが、現時点で若干名の空きがある。女子サッカー選手も大歓迎。詳細は公式ツイッター(@rokutan_13_RKA)にて確認の上、申し込みを!

フリーランス・スポーツライター

雑誌社勤務を経て、98年よりフリーライターに。現在は、関西サッカー界を中心に活動する。ガンバ大阪やヴィッセル神戸の取材がメイン。著書『ガンバ大阪30年のものがたり』。

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