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ドラフト連続指名の四国IL・徳島から白川恵翔が韓国KBO入り 門倉健以来13年ぶりの日本人助っ人に

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
SSG入りが決まった白川恵翔(写真:SSGランダーズ)

韓国KBOリーグのSSGランダーズは22日、四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックス(IS)に所属する白川恵翔投手(22)の獲得を発表した。契約内容は180万円。

SSGは昨季5月に途中入団し先発で8勝を挙げた左腕のロエニス・エリアスが、左内腹斜筋の故障で離脱。6週間以上の治療が必要と診断された。

KBOリーグでは今季、外国人選手が負傷治療に6週間以上要する場合、当該選手を故障者リスト入りさせその間に契約を結ぶ「代替外国人制度」を導入。白川はその第一号としてKBO入りすることになった。球団は6週間以上経過後、エリアス、白川どちらと契約を継続するか決めることができる。

KBOリーグの外国人枠は1球団あたり3人まで登録、出場可能。登録枠すべてを投手または野手に使うことはできない。

白川は2022年に池田高校から徳島IS入り。SSGは今月18日から20日に徳島に訪れ、ソフトバンク3軍との試合を視察。白川の最速150キロの直球とスライダー、カーブ、チェンジアップの制球力を評価し21日に急遽獲得を決めた。

KBO各球団では「代替外国人」の対象者として日本の独立リーグの投手を複数リストアップ。争奪戦になる前の早い決断をSSGは下した。

徳島ISは2013年から11年続けてNPBドラフト指名選手を輩出。一方、KBOリーグにはヤクルトでもプレーしたハ・ジェフン外野手(SSG)、イ・ハクチュ内野手(ロッテ)がかつて徳島ISに在籍していた。

KBOリーグの日本国籍の外国人選手は2011年途中までプレーした門倉健(元SK、サムスン)以来、13年ぶり7人目。NPB在籍歴のない選手では2003年にロッテジャイアンツと契約した森一馬投手(元一光)以来、2人目となる(森は出場なく退団)。

SSGはここまで48試合を戦い(144試合制)、首位と4.5ゲーム差の10球団中5位タイ。チームには前出のハ・ジェフン、日本人コーチとして鈴木郁洋バッテリーコーチ(元オリックス)、渡辺正人2軍守備コーチ(元千葉ロッテ)がいる。

⇒ SSGランダーズ紹介(ストライク・ゾーン)

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映像:白川恵翔投手 コメント&奪三振集(徳島インディゴソックスチャンネル)

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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