【八王子市】いつまでもそのままでいてね。昭和のまんまの町のお蕎麦屋さん。ノスタルジックな「大橋屋」
甲州街道沿い、八王子市横山町のイオンフードスタイル八王子店向かいにある「大橋屋」。
今年で創業66年という、八王子の賑わいを見続けてきた歴史あるお蕎麦屋さんです。
マンションが立ち並ぶ街中で貴重な存在になりつつある、八王子の文化を背負っているような店構えに思わずカメラのシャッターを押したくなります。(押しました)
お店の前のショーウィンドウには、いい感じに時代を感じさせる食品サンプルが並んでいます。
子どもの頃、こういうショーケースに鼻先がくっきそうなくらい近寄って、どれにしようか迷った日が思い起こされます。
店内には八王子まつりの提灯がかかっています。
お店のご主人は生粋の八王子っ子。小さな頃から、かわいいお祭り男ぶりを発揮していました。
上の写真のお祭り坊やが今は、もうもうと湯気が上がる厨房で手早く麺を茹でています。
オープン時に贈られたのでしょうか。立派なメニュー額が、昭和・平成・令和と、お店を見守っています。
注文したのは天ざるの大盛り。1150円。
お蕎麦は喉越しが良く、天ぷらはつゆに浸しても崩れないよう硬めに仕上げてあるので、最後までカラッとした感じで食べ進められます。
おつゆは甘すぎず辛すぎず、出汁が効いていて飽きが来ません。
こちらはきつねうどん。550円。
お揚げがしっかりと甘辛に煮付けてあります。これぞ東京のうどんというようなドンピシャの出汁に、腰があるけれど食べやすいうどんが、昔ながらの美味しさを醸し出しています。
昔ながらのお店には、お盆やどんぶりに店名が書かれていることが多いのですが、これは出前が盛んだった時代に、お客さんが返却容器を他店と間違えないために記されていたのでしょうか。
メニューは豊富。きしめんやラーメン、タンメン、カレーライスと、お蕎麦やうどん以外のメニューもたくさんあります。
夜になると仕事帰りのお客さんが、ほっと一息つきにビールやお酒を呑みにくるので酒の肴も各種揃えてあります。気取らないこんなお店で宵のひと時を過ごすのもいいですね。
ガッツリ食べたい方にはセットメニューがおすすめです。量も多めなのでお腹がぺこぺこな時にありがたいラインナップです。
単品のカツ丼や親子丼も人気だそうです。
店主の大橋さんは山登りが趣味というナイスガイ。これまでにもたくさんの名山に登ってきた証が店内のあちこちにあり、山談義をしにくるお客さんもいらっしゃるそうです。
ふらっと一人でも入れる気取らないお蕎麦屋さん。「大橋屋」には美味しいお蕎麦とやさしいもてなしがありました。
カレンダーの裏に書かれた営業時間もなんとも昭和的で愛おしささえわいてきます。
ずっとずっとここにあり続けて欲しい町のお蕎麦屋さん。
暖簾をくぐればお家に帰ったようなあったかい笑顔が待っています。
【大橋屋】
東京都八王子市横山町23-2
電話:042-642-3838(出前は近隣のみ可)
定休日:日曜日