ホテルの客室ベッド、背の高いバスケット選手はどうする?
FIBAバスケットボール・ワールドカップのタイミングに誕生したホテル
昨夏、盛り上がりをみせた2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップ(FIBA Basketball World Cup 2023)。フィリピンをメイン会場として、日本とインドネシアとの共催で開催されましたが、日本での会場が沖縄アリーナ(沖縄市)でした。収容人数1万人のこのアリーナは2021年に誕生、日本初の本格的バスケアリーナとして琉球ゴールデンキングスの本拠地にもなっています。
バスケットボール・ワールドカップは、2023年8月25日~2023年9月10日に催されましたが、それに先立つ8月1日、アリーナから徒歩約5分の地へグランドオープンしたホテルが、レフ沖縄アリーナ by ベッセルホテルズでした。
同ホテルは、沖縄自動車道の沖縄南ICから車で1分の場所に位置していますが、沖縄市街から沖縄アリーナに向かうのに便利なバス停がホテル前にあり、沖縄アリーナへのアクセスは至便で大会期間中にもホテルは大いに賑わいました。
ちなみに2023年9月8日、9日、10日にかけて、4年ぶりに沖縄全島エイサーまつりが開催されましたが、中日と最終日の会場である沖縄市コザ運動公園陸上競技場もまさにホテル向かいということで、エイサーの荘厳な調べがホテルにまで響きました。
ミュージックバーから続くプールテラスでは、エイサー祭りの模様が楽しめ、最後の花火まで迫力の時間を過ごせる最高のスポットが誕生したと、地元の方々が興奮気味に話していました。
宿泊特化タイプのホテルといえば、沖縄県では那覇市に林立するイメージでしたが、新たな注目ホテルが沖縄市のエンターテインメントを享受できる地に開業したというのは興味深い動きです。
レフ沖縄アリーナで絶大な人気を誇るのが、カフェ&ダイニング YURARIRAで供される朝食。沖縄の方言で道草・より道を意味する“ゆらりら”に由来しますが、宿泊者はもちろん宿泊者以外でも利用可能。
沖縄そばやゴーヤーチャンプルーなどの沖縄料理は、沖縄のホテルでの定番ではありますが、こちらの特筆すべきポイントは、ビーフステーキやグリルチキンのクオリティーでしょう。ホテルのブッフェ朝食は競合が激化し、これまでもステーキ食べ放題といった打ち出しは散見されましたが、固かったりパサパサしていたりと肉質に難ありという印象でした。ところがこちらのステーキをはじめとしたグリル料理は肉質がご自慢ということでゲストからの高い評価を得ています。
琉球ゴールデンキングスのコンセプトルーム
その他、サウナ(水風呂14度というのは沖縄ホテルサウナでは貴重)付き大浴場やプールなど備えますが、その立地、そして沖縄アリーナという点で際立つのが“琉球ゴールデンキングスルーム”というコンセプトルームでしょう。2室設けられ、琉球藍染アーティストの嘉数義成氏と画家のDENPA氏が、それぞれ手掛け誕生しました。
客室には、なんとバスケットゴールが設置され、選手のロッカールームを再現したオープンクローゼット、琉球ゴールデンキングスのロゴが入った座椅子を用意されているファン垂涎の客室です。
背の高いバスケットボール選手のベッドはどうするのか?
そんなFIBAバスケットボール・ワールドカップ、琉球ゴールデンキングスとのゆかりも深いホテルだけに滞在しふと思ったことがありました。男子バスケットボール選手の身長は平均190センチメートルとされますが、2メートルを超える選手もおり、はてホテルに宿泊する時にベッドのサイズは大丈夫なのだろうかということ。
ホテルのベッドといえば全長は195センチメートルとされますが、バスケットの選手が宿泊する時にベッドの長さが足りない際にはどうするのだろうかと、滞在しているホテルがホテルだけに気になりました。
ホテルの方に聞いてみると、2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップの際に、参加選手が宿泊したか否かについては守秘義務の関係から開示できないと前置きしつつ、同ホテルでは“エクステンションベッド”というものを用意しており、これを用いるとベッドの全長が約30センチメートル伸び、195センチメートル+30センチメートルで、全長225センチメートルとすることができるといいます。
ちなみにエクステンションベッドは、依頼があれば無料で対応しているといいます。ホテルもいろいろならゲストも様々。より多くのゲストに快適に過ごしてもらおうとするホテルの姿勢には頭が上がりません。