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大阪ダブル選序盤情勢 知事選は吉村氏先行 市長選は松井氏一歩リード=JX通信社情勢調査

米重克洋JX通信社 代表取締役
(ペイレスイメージズ/アフロ)

来月7日に投開票が行われる大阪府知事選・大阪市長の「大阪ダブル選」は、大阪維新の会の前職と、自民・公明両党が推薦し立憲民主党や共産党などが自主的に支援する「反維新」の候補が争う一対一の構図となっている。報道ベンチャーのJX通信社では、21日から24日までの4日間、大阪府内の18歳以上の有権者を対象とした電話世論調査を行い、定性的な情報も加味して序盤の情勢を探った。調査の概要や実施方法は、本稿末尾の記載の通りだ。

府知事選は吉村氏先行 小西氏追う

大阪府知事選の序盤情勢は、大阪維新の会の吉村洋文前大阪市長が先行し、自民党と公明党大阪府本部が推薦する元副知事の小西禎一氏が追う展開となっている。ただ、有権者の3割弱が態度を決めておらず、情勢は流動的だ。

吉村氏は大阪維新の会支持層の9割弱、自民党支持層の約2割に加え、無党派層の3割台半ばから支持を得ている。また、小西氏を支援する立憲民主党や共産党の支持層にも一部食い込んでいる。対する小西氏は、推薦を受ける自民党支持層の半分弱と公明党支持層の7割のほか、支援を受ける立憲民主党、共産党の支持層からそれぞれ過半の支持を集めている。また、無党派層からも2割強の支持を得ている。

大阪市長選は松井氏が一歩リード 柳本氏猛追

大阪市長選では、大阪維新の会代表の松井一郎前大阪府知事が一歩リードし、自民党と公明党大阪府本部が推薦する柳本顕元大阪市議が猛追している。なお、有権者の約2割台半ばが態度を決めておらず、情勢は流動的だ。

松井氏は大阪維新の会支持層の9割弱、自民党支持層の約1割と無党派の2割台半ばから支持を得ている。また、公明党支持層にも一部食い込んでいる。対する柳本氏は、推薦を受ける自民党支持層の6割強と公明党支持層の7割のほか、立憲民主党支持層の7割超、共産党支持層の8割からもそれぞれ支持を得ている。また、無党派層からは約3割の支持を得ている。

なお、府知事選の動向を大阪市内に絞って見ると、有権者のうち、府知事選で吉村氏に投票するとした層の8割強は、市長選では松井氏に投票するとしている。また、府知事選で小西氏に投票するとした層は9割超が市長選では柳本氏に投票するとした。このように、ダブル選の「維新対反維新」の構図に合わせて、有権者が府知事・市長候補をセットで選ぶ傾向が見られる。

調査の概要:21日(木曜日)から24日(日曜日)の4日間、無作為に発生させた電話番号に架電するRDD方式で、大阪府内の18歳以上の有権者を対象に調査した。有効回答は全体で2081件(うち大阪市内で1371件)だった。

JX通信社 代表取締役

「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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