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伝説のNBA選手のその後~アレン・アイバーソン

林壮一ノンフィクションライター
(写真:ロイター/アフロ)

 新年になると、NBAのオールスターゲームが迫りつつあることを実感する。今年は インディアナポリスのゲインブリッジ・フィールドハウスで催され、昨年のクリスマス前から投票が始まった。

 数々のスターがオールスターを盛り上げてきたが、今、幸せに暮らしているのだろうかーーという疑問が湧く。筆者の頭に、まず思い浮かんだのがアレン・アイバーソンだ。

写真:ロイター/アフロ

 1999年、2001年、2002年、2005年と、4度NBAで得点王に輝き、2000年から11年連続でオールスターに出場したアイバーソン。オールスターでも、2001年2005年とMVPを獲得した。彼は15年間のプロ生活で 1億5,500万ドル近くを稼いだ。しかし、それを蕩尽したことで有名だ。

 ある元チームメイトは、アイバーソンがストリップに行くたびに3万ドルから4万ドルを使っていたことを明らかにしている。また、車や宝石、プライベートジェットでの旅行に金をかけることも好きだった。

写真:REX/アフロ

 2013年までにアイバーソンは120万ドルの住宅ローンを滞納し、自宅を差し押さえられている。ただ、リーボック社との生涯スポンサー契約により、3,200万ドルを、2030年までに確実に受け取ることができる。

写真:ロイター/アフロ

 アイバーソンが最後に選ばれたオールスターは、ダラスで行われた。だが、「個人的な理由」でプレーしなかった。私生活で様々なトラブルを抱えていた彼が、現在、平穏な暮らしをしていることを祈りたい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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