私の通っている整形外科のすぐ近くに大きな鉄塔があります。
先日は病院が混んでいたので、外のベンチで順番を待つことにしました。

その時に鉄塔から鳥の鳴くような「ちゅんちゅん…」という音が響いてきました。
しばらく音が続き、鳴り終わると、またしばらくして鳴り始め…定期的になっているようで、感覚的に鳥が鳴いているのとは違うような気がして来ました。

横に座った年配の方が「がいしだね」と言ったので、「がいし」と言う言葉をスマホで調べてみると、『電線とその支持物とのあいだを絶縁するために用いる器具』と説明があり、画像と同じものが鉄塔にも見られました。

大気中の塵、塩分などが鉄塔と電線を接続しているがいしに付着し、霧雨などで湿潤することでがいし表面で部分的に小さな放電が発生して音が出ることがあるそうですが、音としては、「ジージー」といった感じらしいです。

しばらくするとまた「ちゅんちゅん…」音が鳴り始めます。「電磁波が漏れているんじゃないかね…」心配そうに鉄塔を見上げる方もいたので、こんな問い合わせでは適当にあしらわれるかと思いながらも、東京電力さんに問い合わせをしてみました。

チャットから場所や音の感じを伝えると、専門の課の者から折り返ししますと言われ、30分もしないうちに専門の課の方から電話がかかって来ました。

この「ちゅんちゅん…」音の正体は、タイマーで定期的に鳥の嫌がる鳥のような音を流す『鳥害防止装置』からの音なんだそう。緑が多いこの場所ではカワウやムクドリなどが集まってしまいフン害などが発生しない為に設置しているそうです。

鳥害対策など地域の方々への配慮がされているんですね。

一緒に待っていた方に伝えると、「そういうことかぁ」と安心した表情を浮かべ、「すごいなぁ」と言うので、「それほどでも…」と言いかけると「そんな問い合わせにもすぐに対応してくれるんだなぁ」と東京電力さんの対応に感激していました。
自分がほめられたと勘違いした恥ずかしさを誤魔化して、「ホント、すごいですね！」と電柱を見上げました。